Vienna / VIENNA ENSEMBLE PRO 5

講師の鈴木です。

今回はVienna Ensemble Pro 5(以下、VEP)について紹介したいと思います。

VEPはいわゆるホスティング・ツールなとど呼ばれるソフトで、音源でもなければエフェクターでもない。かといってDAW ソフトでもない…ということで「何のために使うの?」と思われがちなソフトだと思いますが、ヒジョーに画期的で、1度使うと手放せなくなること間違いなし! 特にLogicユーザーにとっては必須と言っても良いかも知れません。。

–2016’9/16追記————-

最新版のVienna Ensemble Pro 6の紹介記事も公開中です。

VIENNA / VIENNA ENSEMBLE PRO 6

何のために使うの?

まず始めに、VEPがどのようなソフトなのかを簡単に紹介していきましょう。DAWソフト上でプラグイン(音源/エフェクト)を使うと、当然パソコンに負荷が掛かります。その負荷がCPUの性能を超えるとプチ・ノイズが出たり再生が止まる。そこまでいかなくてもDAWソフトの挙動が怪しくなる…なんて弊害が起こってきます。

“それなら、負荷の掛かる音源やエフェクターはDAWソフトと別に動かせばいいじゃん!”

という発想で生まれたのがVEP。つまり、音源やエフェクトを外部に置くことで、DAWソフト上の負荷を抑えたまま作業できちゃう! そんなツールです。

この考え方自体は随分昔からあり、もっとも簡単なのがパソコンとオーディオ/MIDIインターフェイスを2台ずつ用意して、1台でDAWを、もう1台を音源専用マシンとして使う方法です。ですが、これだと2台分のシステムを揃えるコストが掛かる。

以前は私も音源専用のWinマシンを用意して、2台体制で作業していたのですが、何せ面倒。1曲ごとにDAWソフトのセッション・ファイルと音源マシン用のセッション・ファイルの2つを管理しなくてはいけませんから、当たり前ですよね。。

そこでVEPです。VEPではMIDIやオーディオはLANケーブルでやりとりされるので、インターフェイスは不要。しかもホストDAWと常に同期してくれるので、ホストでプロジェクト・ファイルを開けば自動的に使用していた音源を音源専用機で開いてくれる…といった具合です。

 

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1台のDAWソフトを使っているのと、まったく変わらないトータル・リコールができちゃいます。画面共有(Mac)やリモート・コントロール(Win)機能を使えば、音源マシンにディスプレイやマウスを用意する必要もありませんから、とにかく快適! 最近は安価で高性能なパソコンが手に入りますから、音源専用機を用意すればバッファ64Sampleで完パケ! なんてシステムも決して不可能ではありません。

 

1台で使っても効果的

そしてVEPの素敵なところが、1台。つまりDAWホストを使うパソコンだけのシステムでも導入のメリットがあるところ。

先述の通り、VEP上にいくら音源やエフェクトをインサートしてもDAWソフトの負荷は上がりませんから、プラグインを多用したセッションでも低バッファ設定のまま作業できます。
また、最近は64bitのプラグインしか使えないDAWが増え、慣れ親しんだ32bitプラグインが使えない! なんてことも往々にしてありえますが、VEPには64bit/32bitの両方が含まれているので64bitホストの環境で、64bitも32bitのプラグインも使うことができます(すべてのプラグインの動作を保証するものではありません。念のため…)。

 

私は、普段の制作だと曲作り〜アレンジまではLogicで行うことがほとんどなのですが、特にLogicは選択したトラックは「ライブインプット・モード」になり、負荷が高くなってしまいます(CPUの負荷メーターで一番右のコアだけブチ切れる…なんて症状はこれが原因です)。

まだまだCPUには余裕があるハズなのに演奏すると音が途切れる! なんてことがなくなるので、作業時にストレスを感じることがありません。というよりも、導入後CPUの負荷メーターを見ることがなくなりました!

 

チャンネル・セットが便利!

もう1つのメリットが、VEPのチャンネル・セット機能。これは音源と、そのストリップに設定したプラグインを合わせた状態を1つの「音色」として管理できる機能。例えば、“このドラム音源にこのコンプをこんな設定で掛けて…”なんてお気に入りの状態を保存しておけば、個別にプラグインをインサートしてプリセットを呼び出す…なんて手間が不要になります。

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DAWソフトによっては、同様の機能がホスト側の機能として付いていることもありますが、かなり便利ですよ!

 

 

その他にも色々なメリットがあるのですが、実際のところ使ってみないと何とも…なソフトだと思います。現に私も導入前にはハッキリ分からないことが多かったので、疑問を持ちがちなポイントをいくつか紹介していこうと思います。

 

レイテンシーはどうなの?

一番気になっていたのは、やはりレイテンシー。ホストのバッファを下げてもVEP上でレイテンシーが出ていたのでは意味がないですからね。。

まずVEPのインスタンス(プロジェクトのようなもの)単位でバッファ・サイズが決められる(DAWソフトに対してnone、×1、×2、×3、×4)ようになっているのですが、どのように使うかで挙動は変わってきます。

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まずDAWソフトと同じパソコン上でVEPを使う場合、この数値は関係ありません。常にDAWソフトで設定しているバッファと同じレイテンシーで演奏できます。

ネットワークを介する場合は、設定した項目が適用されます。例えばホストが128Sampleで、VEPを×1に設定した場合、VEPには256Sample(128+128)分のレイテンシーが生じることになります。

ただ、プレイバック時にはDAWソフトの補正遅延機能と同期してくれるので、VEP上で使用している音源だけが遅れるということはありません。

 

ホストが落ちた場合はどうなるの?

これも切実。いくらVEPを使うことでDAW側の負荷が落とせるとはいえ、落ちるときは落ちます。そのときにVEP側で設定していた音色はどうなるのか…。

結論から言えば、Perserveという機能を使うことでDAWを再起動した後でVEPを再度掴むことができます。Preserveは、ホストとの接続が解除された状態でもVEP内の音源設定を保持できる機能なのですが、

DAWがクラッシュ → VEP側でPreserveをON → DAWを再起動して、インスタンスを再設定

で問題なく作業を再開することができます。とはいえ、VEPが落ちた場合(ほとんどありませんが…)はどうしようもないので、一定間隔でVEP側もセッションを保存して置いた方が安心かと思います。

 

サードパーティー製プラグインの安定性は?

Vienna Instrumentsが安定して動くのは当たり前ですが、その他のサードパーティー製プラグインの安定性や挙動も気になるところ。ですが、現状VEPを使ったから不安定になった、という印象はまったくありません。DAWホストが安定して使えるというのもありますし、快適そのものです。

 

音源専用機を作りたい人にも、1台のパソコンで完結している人にも、DAWソフトでの制作を行うすべての人にオススメです!

レッスンでは、VEPに限らず機材選びから快適に作業できる環境作りについてのアドバイスやご提案もさせて頂いております。

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