VIENNA / VIENNA ENSEMBLE PRO 6

講師の鈴木です。
今回はミキシング&ホスティング・ツールの最新バージョンVienna Ensemble Pro 6(以下、VEP6)を紹介します。

http://www.crypton.co.jp/mp/do/prod?id=39790

仕事で制作をされている方の普及率も高いですし、最近は生徒さんからのお問い合わせも多いので、確実にユーザーは増えてきていると感じています。

ミキシング&ホスティング・ツールとは、簡単に言えばネットワーク上にある他のコンピューターと音声/MIDIをやりとりできるというユーティリティー・ソフトです。基本的な部分については、前バージョンと変わりありませんので、過去の投稿をご覧下さい。

Vienna / VIENNA ENSEMBLE PRO 5

ここでは、バージョン6からの新機能の中で、特に気に入っているポイントを中心に紹介していきます。

インスタンスのタブ表示が可能に!

VEP6の大きな特徴が、インスタンスがタブ表示可能になったということです。インスタンスというのは、VEP6上でプラグインを立ち上げる画面のことですが、バージョン5までは、インスタンスごとに新しいウィンドウで立ち上がっていました。

これがVEP6からは「タブ」で表示できるようになったので、複数インスタンスを扱う際の使い勝手が飛躍的に向上しています。

2016VEP6_2VEPでは各インスタンス毎に最大48MIDIポートまで扱えますから、1インスタンスですべてのトラックをまかなうことも可能かもしれませんが(ただし、Logicの場合は制限があります)、見た目的にも使いにくいので、ある程度インスタンスを分けて使うのがオススメです。

個人的には、上モノ、ドラム&パーカッションを分け、上モノは16パートを上限にインスタンスを増やしています。これはLogic上で16ch以上扱おうとすると面倒になるという理由もありますが…。オーケストラ編成の場合は、Strings、Brass、Woodwind…のように楽器のカテゴリー別にインスタンスを分けています。

もちろん、タブを解除して特定のインスタンスだけ別ウィンドウに表示させることもできますので、目的によって使い分けることができます。

UI的にも、今風のフラット・デザインに改良されていています。

2016VEP6_3

パフォーマンスの向上

また、全体的なパフォーマンスも向上しています。カタログ・スペックでは以下のようになっています。

  • 内部コードを刷新。VIENNA ENSEMBLE PRO 単体動作のCPU使用率が約70%低減
  • ユーザーインターフェースのコードを刷新。グラフィック描画のCPU使用率が約80%低減
  • マルチスレッディングのパフォーマンスを向上。ホスティングのキャパシティが増大

Retinaに対応したということで、ゼロベースで作り直されているということだと思います。残念ながら数値ほどの効果を体感することはできませんが(笑)、CPU負荷やレスポンスは確実に向上していると思います。既存バージョンを使われている方は、これだけでもアップグレードを検討する余地があるかと。。

あと、インスタンスの接続/解除のスピードも向上しています。

 

VEP選択時にDAWソフトをショートカットで操作できる

地味ですが、個人的に1番気に入っているのがこの新機能。読んだ通り、VEP 6が選択されている状態でも、接続先であるホストDAWソフトをキーボード・ショートカットでコントロールすることができます。これまでは、再生/停止だけだったので、大きな進化。

ただし、使用できるのはVEP6で使われていないものだけ。つまり、重複したショートカットはダメということです。とは言ってもVEP6で使われているショートカットは多くないので、VEPを表示した状態で操作したいと思う機能…例えば録音やループ設定などには問題なくアクセスできると思います。

Auto Raise Instance機能

こちらも地味ですが、複数インスタンスで作業しているときに便利なのがAuto Raise Instanceという機能です。

この機能をONにしておくと、DAWソフト上のシンセサイザー画面…つまりVEPの画面を開くだけで、接続しているインスタンスを自動で切り替えてくれます。

2016VEP6_4

VEP6を表示してから目的のインスタンスを探す…という操作が1クリックで行えるので、複数のインスタンスで作業する際の作業効率が飛躍的に向上します。インスタンス毎に名前を設定することもできますが、やはり自動的に開いてくれる方がスマートです。

Mac環境でVSTプラグインが使用可能に

Macで使用する際、VEP5まではAUフォーマットのみの対応でしたが、VEP6からはVSTもサポートするようになりました。

2016VEP6_5

グループ・チャンネル機能

インスタンス内のチャンネルに対して、パラメーターのグルーピングが設定できるようになりました。

グループ設定できるのは、ボリューム。パン、バイパス、ソロ/ミュート、センド…などDAWのグループ機能とほぼ同様です。2016VEP6_6

 

動作は安定しています

リリースされてすぐにインストールしたので、既に1ヶ月以上は使っていますが、動作は非常に安定しています。新しくオートセーブ機能が付いているので試したかったのですが、今のところお世話になっていません(笑)。

リリースされて間もないということもあり、。所々怪しい動作もありますが(細かい現象などは未検証のため、ここでは伏せておきます)、概ね良好。頻繁にアップデートもリリースされていますし、ホスティング・ツールとして十分信頼できると思います。

 

通常のプラグインと違って、導入には少し知識と工夫が必要なソフトですので、ご不明な点があればお問い合わせくださいませ。

 

VIENNA / VIENNA ENSEMBLE PRO 6” に対して 3 件のコメントがあります

  1. AK より:

    鈴木様

    為になる記事ありがとうございます。とても参考になります。
    記事をみてとても興味を持ったのですが、
    ひとつ疑問点がありまして、Vienna ensemble proで立ち上げたKontakt(Kontakt kontorl等)は、
    ホスト側のDAW上でNIのkontrol Sシリーズの売りであるNKSは機能するものなのでしょうか。

    もしそういった環境を持っている方がいらっしゃればご助言いただければ幸いです。
    失礼いたします。

    1. YuheiSuzuki より:

      AK さま

      コメントありがとうございました。
      VEP上でのNKSの挙動について、Kontrol Sシリーズを所有していないので検証ができないのですが、海外フォーラムなどを見る限り現状では難しいようです…。

      もし両環境をお持ちの方がご覧になっておられましたら、情報お待ちしております。

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