GPUでエフェクト処理を実現!GPU Audioのアーリーアクセスを試してみた&今後の製品は…

講師の鈴木(@dawlessonです。

今回は、ちょっと斬新な製品(というよりブランド)GPU Audioをご紹介します。

おそらく、多くの方が聞いたことのないメーカーだと思いますが…。その名の通りGPU(グラフィック)のパワーでプラグイン・エフェクトを処理させよう! というコンセプトで立ち上がった気鋭ブランドです。

GPUでオーディオ処理を行うという発想自体は、だいぶ前からあったように思いますが、具体的に製品が出てきたのは知っている限りGPU Audioが初?でしょうか。
製品といっても、現段階(22年9月16日)ではEarly AccessとしてIRリバーブが無償提供されている、まだ技術実証段階のような感じでしょうか。


GPUを使うメリット

ご存じの通り、世の中の大半のプラグインはCPU上で動作します。
Universal AudioのUAD2のように専用DSPを使うものや、Antelope AudioのようにFPGA(書き換え可能な集積回路)を使ったものがありますが、多くの場合はCPUを使います。それに対して、GPUを使うメリットはどこにあるのでしょうか。GPU AudioのWebページによると…

アップグレード性

マルチGPUやブレード・サーバーにも対応し、ワークステーションとともに拡張する、スケーラブルなコンピューティング・パワー

スケーラビリティー

コンピュータ・ネットワークとクラウドサーバー(開発中)は、DSPパワーの簡単なスケーラビリティを可能にします
eGPUケースは、手間をかけずにオンザフライDSPをブースト

低レイテンシー

インスタンスに関係なく、VST3で1msecのバッファ
カスタム・ソフトウェア用に150msecのバッファを搭載
数千のGPUコアがオーディオをリアルタイムにレンダリング

手頃な価格

高価で更新の遅いDSPハードウェア・プラットフォームを購入することなく、無限のパワー、即座の結果、創造的な自由を手に入れることができます。


などが主なメリットということです。

最近のパソコンはグラフィック性能が高いものが多いですし、グラボ自体も比較的安価で購入できるので、これが実用化したらもの凄く面白いと思いませんか?

将来的には、GPU Audio以外のメーカー製品をGPU上で動作させるというプランもあるようなので、そういった面でも期待したいですね。激重なあの音源がGPUで動いたら…なんて考えるとワクワクしませんか??

ちなみに、昨今はDAWソフトやプラグインでもGPUパワーを求めるものが増えてきていますので、これからパソコンを新調される方は何かしらグラフィックを積んだマシンを選ぶが個人的にはオススメです。

私自身、先日Windowsを1台組んだときには、GeForceのRTX3050を選びました。音楽制作用途ではちょっとオーバースペックだとは思いますが、今後どうなるかわかりませんから。。そんなときに、GPU Audioの情報をもらい、これは面白そう! というのが今回取り上げた理由だったりします(笑)。

FIR CONVOLVERを試す!

先に紹介した通り、現在はEarly Accessとしてアカウント登録すると「FIR CONVOLVER」というGPU上で動作するIRリバーブを無償で試すことができます。
このFIR CONVOLVERは、10種類のIRサンプルを選択してMixバランスを調整するだけ…というめちゃくちゃシンプルなプラグインです。

自前のIRサンプルをロードすることもできるのですが、エディットのパラメーターもないですし、クオリティー云々というよりも、GPU上で動作する感覚を体験できる、という類のものだと思っています。
使い方自体は、CPU上で動作する一般的なNativeエフェクトと何も変わりません。プラグインのリストからインサートするだけで、DAWソフト側にもグラボ側にも、特に変な設定も入りません。至って普通(笑)に使えてしまいます。

アーリーアクセスの参加はこちら→ https://earlyaccess.gpu.audio

なお、残念ながら現段階ではWindows + VST3環境でのみしか使用できませんが、将来的にはMacにも対応予定とのこと。
M1以降のApple Silicon搭載MacはグラフィックもIntel時代とは比べものにならないほど強力になったので、Mac対応も楽しみです!

今後のロードマップ

そんなGPU Audioの今後についてですが、先のMac対応の前に各種FXバンドルも準備が進んでいるようです。
ラインナップの詳細についてはGPU Audioのホームページ(https://www.gpu.audio/products)をご覧いただきたいですが、

EQからコンプ、ディストーション、リバーブやディレイといった基本どころは一通り網羅されるようです。
コーラス、ディレイ、フェイザーで構成される「Modulation Bundle」の動画をこっそり見せていただいたのですが、癖がなく音作りもしやすそうでなかなか好印象でした。

CPUパワーが早くなったといっても、その分プラグイン自体の負荷が上がるため、いつまで経っても「制作が佳境に入るとマシンパワーがギリギリ」状態は改善されないと思いますので、”あと一歩”のところでGPUに負荷を分散できるというのは、かなり魅力的なのではないでしょうか?

現段階では、まだ今後どうなるのか不透明な部分も大きいのですが、色々と広がる可能性は十分あると思いますので、ぜひチェックしてみてください!


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