Waves / Gold レビュー 〜その1
講師の鈴木です。
一時期滞ってしまっていたWavesレビューも再開です。目指せ全ラインナップコンプ!と言っている間に、次々新しいプラグインが追加され…。嬉しいやらなんとやら、、
ということで、今回はバンドル製品としてのWaves Goldをピックアップしてみました。セールが頻繁に行われていますし、このバンドルからWavesに触れる、という方も多いのではないでしょうか? “これだけあれば十分OK”な、DAW付属エフェクトからのステップ・アップにも最適なプラグイン・バンドルです。
Renaissanceシリーズなど、一部のプラグインは以前に紹介していますので、詳しくはそちらをご覧下さい。今回も数回に分けて紹介していきます。
■C1
カタログ的にはParametric Companderとなっていますが、よーするにコンプ/ゲート/エクスパンダーを1プラグインにまとめたよ、という製品。パラメトリックとついているのは、フィルター・セクションで、ダイナミクス処理する帯域を決められるから。
で、サウンド的には非常にデジタルらしいしっかりとしたコンプレッションが得られます。Wavesに限らず、最近のプラグインはアナログ的なもっちり感が出ることが多い印象なので、非常にスッキリしていてベーシックな印象。逆に言えば面白みのないサウンドですが、全チャンネルが主張しても仕方ないですから…。そういう意味でもC1は用途を限らず使える手堅いプラグインだと思います。
そして、やはりポイントはフィルター・セクション。フィルターで選択した範囲だけコンプ処理を行うことができるので、ワイドレンジな楽器の処理にも最適です。
■C4
Renaissance CompressorとC1の技術を融合させた、マルチバンド・ダイナミック・プロセッサーがC4です。
RCompressorがベースになっているということでコンプ感もそれに近いのですが、C4はKneeも設定できるので、作れる音の幅はさらに広がっています。それが4バンド用意され、バンドごとにコンプ/エキスパンダーが設定できたり、ディエッサーのように使えたりとかなり高性能で超万能なプラグインです。
マルチ・バンド・コンプレッサーというと、使い方が難しいエフェクトの筆頭だと思いますが、C4は帯域ごとにソロ再生できたり、EQのように画面内のグラフを直接マウスで操作して音が作れるなど使い勝手も◎。マスター・トラックに使うイメージが強いエフェクトですが、トラック処理にもバンバン活用していけると思います。
音作りで行き詰まったときに、C4を使ったら一発解決…なんてケースも多かったり。何かと重宝します。
■DeEsser
非常にオーソドックスなディエッサーです。カットしている帯域だけをプレビューできたりスライダー操作だけで使えるなど、その使い勝手の良さが特徴。
サウンドについては…ディエッサー自体、プラグインによって大きく違いが出るものではないと思っていますので、使い勝手の良さからこのDeEsserか、よりアルゴリズムの新しいRenaissance DeEsserをチョイスする場合が多いです。
■Doppler
その名の通り、ドップラー効果を再現するためのプラグインです。楽器に対して使用するケースは希だと思いますが、曲中のFXに使うと面白い効果を得られます。
■Doubler
こちらも製品名そのまま、ダブラー効果を生み出すエフェクトです。4ボイスまで使用可能で、ボイスごとにボリューム、パン、ディレイやEQを設定可能です。正直、ダブラー自体が使いどころは限られてしまいますが、厚みを出したいトラックに軽く掛けるような使い方でしょうか…。余談ですが最近発売されたReel ADTも面白かったです。これも追々…。
■Enigma
実はコレ、何のエフェクト?とずっと不思議に思いつつ触れることの無かったプラグインです(苦笑)。今回初めて使ってみたのですが、中々面白いですね! クリーン・ギターのカッティングに使ってみましたが、とにかく変態的な音が作れます。
フィルター、ショート・ディレイなどが統合されていて、フランジャーのようで何か違う…そんな不思議なサウンドが簡単に。少し使い方が難しいですが、プリセットを選ぶだけで十分楽しめると思います。
相変わらずレビューというか、ただのプラグイン紹介になってしまっている感も拭えませんが…長くなってきましたので、次回に続きます。
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