Waves / SSL 4000 Collection レビュー 〜その2
講師の鈴木です。
前回に引き続き、WavesのSSL Collectionを紹介していきます。
SSL G-Channel
4000 Eシリーズの後継に当たる4000 Gシリーズのチャンネル・ストリップです。
E-ChannelとG-Channelって何が違うの? という感じですが、EQセクションのパーツ自体が違い、Qカーブやゲイン幅の挙動が違います。
Eシリーズ(最終形)のEQは俗にブラックEQと呼ばれ、ゲインを変化させても一定のQ値を示す…つまりオーソドックスなEQカーブを描くのですが、GシリーズはゲインによってQ値が変化する、という特性を持っています。
Eシリーズの場合、Qを狭めて狙った帯域をピンポイントに正確にコントロールできる反面、ゲインを変化させたときにQ値を手動で変化させないと音が変わってしまいます。
それに対し、GシリーズのEQはゲインを変化させたときに、聴感上自然に聞こえるQ値が自動的に決まってくれるというのが特徴です。この変化具合は“音楽的”などと表現されることもあります。
この2つはシーンに合わせて使い分けていくことになるのですが、個人的には細かい補正やミキシング的に使うときはEチャンネル、音を立たせたい or 高域が中心となったりキャラクターを付けたいトラックにはGチャンネルを使うことが多いでしょうか…。。
SSL G-EQ
G-ChannelのEQセクションを抜き出したEQプラグインです。
独特のEQカーブを持ったGシリーズのEQセクションだけを使いたい! というシーン向けのプラグインでしょうか。
SSL G-Master
Gシリーズの有名なバス(センター)・コンプレッサーをモデリングしたプラグインです。
改めて紹介の必要がない程メジャーなコンプですが、やはり定番には定番たる所以がある! という感じ。とにかく余程のことがない限り、インサートするだけで音をまとめてくれるという時短ツール(笑)。もちろんサウンドにも心地良いパンチ感が加わってくれます。
多くの音源で使われており、無意識に耳に馴染んだ音だと思うので「そうそう、この感じが欲しかったんだよ!」という音に。バスで使うのも良いですし、プラグインなのでチャンネルにインサートしてもOK。2Mixに色気を加えたいという用途から、ドラム・バスなどでコンプ感が欲しい! という用途まで、幅広く使えます。
2回に渡ってWaves SSL Collectionを紹介してきました。Marcuryにも含まれないバンドルではありますが、その分得られるものも大きいと思います。
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今年もあと6時間ちょい…。来年もDAW LESSONを何とぞよろしくお願いいたします。