DMSD / DMSD 50 レビュー

本サイトのコンテンツにはアフィリエイト広告を利用、またはプロモーション記事が含まれている場合があります。

講師の鈴木(@dawlessonです。

今週はモニター環境を改善するアイテム…DMSD(Audio Tools)のDMSD 50というデカップラーを紹介します。

デカップラー…という単語は聴きなじみが薄いと思いますが、要するにインシュレーターのこと。これまで私が使ったことのあるインシュレーターの中でももっとも高価な(汗)、DMSD 50の効果をレビューしてみようと思います。

目次

インシュレーターとは…

今さら説明するまでもないと思いますが、一応お約束として。。

インシュレーター(デカップラー)というのは、スピーカーの振動がスタンドや机といった振動面に伝わるのを防いでサウンドに関する諸問題を解決しよう…というアイテム。インシュレーターという単語自体「絶縁体」といった意味を持っています。

では、どうして振動を伝えてはいけないのでしょうか? 音は空気の振動です。スピーカーは電気信号でスピーカー・ユニットを動かし、それによって音を作り出す機材です。つまり、スピーカー自体が振動を発生させているわけです。その振動だけがダイレクトに伝わるのが理想ですが、実際にはそうはいきません。

その振動がスタンドや机などに伝わると、スタンドからは反動する形で振動が生じ、その振動は再びスピーカーに伝わっていき…というループ状態に。結果として、スピーカーからは(音)本来の振動とスピーカーなどから反射した振動がミックスされた振動(音)が出力されることになります。

この不要な振動が加わると音は濁ってしまうため、できるだけ不要な振動を抑えたい! そこで生まれたのが、インシュレーターです。

※インシュレーターはスピーカーの下だけでなく、特にリスニングの世界ではプレイヤーやケーブル等にまで使われることもあります。”音楽制作”の視点で見ると、スピーカーの下に設置する=スピーカー・インシュレーター という認識で良いかと思っています。

DMSD 50

今回のテーマであるDMSD は、イタリアのデカップリング・システム専門のメーカー。いくつかのサイズ・バリエーションがありますが、DMSD 50は、12kgまでのニアフィールド・モニター用のモデルです。

本体は、ラバー素材を金属製のベースでサンドイッチしたようなデザインになっており、写真からは分かりにくいと思いますが、インシュレーターとしてはかなり大きめ。高さは45mmほどあります。

メーカーの説明によると、航空宇宙産業で使われている最高品質の素材で、ラバー部分はオーディオに最適な防振性能を持った特殊配合ということ。その効果としては、スピーカーが空中に浮いているような効果を生み出し、低域の共振抑制と、位相ずれを是正できる…。というものです。

先ほど紹介した通り、スピーカーが本来持っている性能を引き出すためには、スピーカーに他の振動が伝わらないようにすること。そのため、「空中に浮かす」というのが理想になるのですが、物理法則的に不可能ですからね(苦笑)。

[amazonjs asin=”B0779X1WLL” locale=”JP” title=”DMSD 50 デカップラー (インシュレーター) 8個1組 ブラック 国内正規品”]

サウンドの変化は?

能書きはこれ位にして、、気になるサウンド変化ですが、

抜群に効果を発揮してくれます!!

購入前に聴いたことがあったので変化の方向性は知っていたのですが、モニター環境の場合は使っているスピーカーやスタンドもそうですが、鳴らす場所の影響がもの凄く大きいので、使ってみるまで効果がハッキリしない部分も多く。そういう意味では一安心です(なにせ値段が…)。

具体的な効果としては、謳い文句にある通り低域の再生能力が改善しました。簡単にいうと、低域がスッキリして、キックの余韻等がわかりやすくなったという感じ。同時に、低域の改善によって高域側もクリアになり、リバーブ・テールや定位感も増しました。

今はADAMのS1Xというモニターを使っており、もともと定位は良いスピーカーではあるのですが、その持ち味がより顕著に発揮されるようになった、というイメージです。

あわせて読みたい
ADAM / S1X レビュー 講師の鈴木(@dawlesson)です。 レッスンではハードウェア面の機材に関してご質問を頂くことも多いのですが、中でもよく聴かれるのがスピーカー周り。以前、 https://d...

低域の歪み感がなくなる分、一瞬音が薄くなった(パワーが減った)ような印象を受けるのですが、単にクリアに聞こえるようになったというのが原因。試しにDMSDを外すと、一気に音が濁るのが分かります(苦笑)。

この状態でサブ・ウーファーを入れると、低域の分離が良くなった分すっきりと。聴きやすく、音を判別しやすくなった分、これまでより少しサブのボリュームを落として使うことにしました。

ちなみに、現在使っているスタンドはREQSTのもの。このスタンド自体、振動を抑えつつも適度に”鳴らす”ことでイイ感じのチューニングをしてくれるという印象ですが、やはり直置きよりもDMSDを入れた方が印象はよかったです。

価格は高いが、効果は満足できます!

導入時にネックになるのは、やはり価格の部分だと思います。正直、インシュレーターに4万出すのはどうなのよ…とも思う気持ちもありますが、一度効果を聞いてしまうとなんともはや…という感じで。。

導入することでスピーカーのポテンシャルを引き出すことはできると思いますが、あくまでスピーカー自体のポテンシャルが上がるというものではないので、スピーカーを上のグレードに買い換えた方が効果は大きいのは間違いありません。

納得できるクオリティーのスピーカーを使っているけど、低域が気になっている…。そんな方には十分検討する価値があるのではないでしょうか?

 

 


YouTubeに動画を毎週更新しています。ぜひチャンネル登録をお願いいたします!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次