今すぐ使える音楽制作Tips 第2回 4社の「1176プラグイン」6モデルを、スネアとボーカルで聴き比べてみた

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講師の鈴木(@dawlessonです。

先週よりスタートした「今すぐ使える音楽制作のTips」。次回は大分期間空くかな…と思っていたのですが、ふとネタを思いつき、同時に堀田先生との動画撮影のタイミングともマッチしたので、(予想外に)2週連続でお送りしています。

音楽、、というか制作をやっていると絶対に抑えておきたい数字というのがいくつかあると思います。1073とか670とか33609とか…。その1つが「1176」。お馴染みUrei(Universal Audio)のFETコンプ1176です。

今回は、そんな1176をテーマに、主要な4社のコンプレッサー・プラグインを聴き比べてみました!

目次

1176の基本

1176は本blogでも何度も登場していますし、ご存知の方がほとんどだと思いますが、一応おさらいを。。

一般的なコンプレッサーは、Thresholdでコンプが掛かり始めるレベルを決めて…というのが基本的なオペレーションですが、1176はINPUTの両でかかり具合を決めていくという、イメージ的にはギター・アンプのような操作感が特徴のコンプです。

いわゆるFETタイプのコンプレッサーで、その特徴はスピードの速さ。ピークをしっかり抑えてレベル・コントロールしたい場合や、ドラムやパーカッションのようなアタックのハッキリとしたソースとの相性が良い。というのが通説です。

パラメーターをざっくり見ていくと、

INPUT

入力レベルを調整します。入力レベルはコンプレッション回路のスレッショルドを兼ねており、こINPUTでコンプレッション量をコントロールします。

OUTPUT

入力を大きくすれば、当然出力レベルも大きくなります。そこで、出力レベルをコントロールするのがOUTPUTです。

RATIO

Ratioはスイッチ切り替え式で、4、8、12、20の4段階。当然、数字が大きくなるほど圧縮率が大きくなります。

また、すべてのボタンを同時に押すことで、バグったようなサウンドを作るというのも定番テクニックですね。

ATTACK

入力音がスレッショルド・レベルを超えてから、コンプが圧縮を始めるまでのスピードを調整します。1176タイプのプラグインでは、実機同様に右方向に回すと速くなるケースが多いので、ちょっと注意してください。

RELEASE

リリース・タイムです。こちらも時計回りに回すと速くなります。

スネアと女性ボーカルで聴き比べ!

前置きはこれくらいにして…早速聴き比べてみましょう。

今回ピックアップしたのは、以下の4プラグイン/6バリエーションです。

Waves / CLA-76

お馴染みChris Lord-Algeとのコラボレーションで、氏が所有するモデルを忠実にモデリング。”Blue”と”Black”の2タイプを使い分けることができます。

Native Instruments / VC76

高いモデリング技術で知られる、Softubeとのコラボレーションで生まれた1176系プラグイン。実機の再現に留まらず、サイドチェイン・フィルターやドライ・コントロールを搭載。幅広い音作りが可能です。

IK Multimedia / TR5 Black 76

T-RackS 5で刷新された1176。コンプレッサー回路をバイパスし、プリアンプ回路だけを通すこともできるので、色付け用途にも活用できます。

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Universal Audio / UAD 1176 Collection

UADシステムで使用可能な“本家“モデリング・プラグイン。Rev.A、Rev.E、そしてAEの3つのリビジョンが使用可能です。

 

実際のサウンドは、動画でチェックしてください!

大切なのは使い分け

聴き比べ系のコンテンツは、最終的に「場合に応じて使い分けましょう」になってしまうのですが、動画でも紹介した通り「これが1番!」というのもは存在しないと思っています。

モデリングというと、いかに実機に似ているか…という観点だけが注目されることが多いように思います。もちろんモデリングですから実機に近いことは大切ではありますが、それ以上に「そのときに欲しいサウンドに合うかどうか」を見極め、使い分けることが大切ではないでしょうか?

 

特にコンプは、合う/合わないがもの凄くハッキリ出ますので、色々なタイプ/メーカーのプラグインを持っておくのは非常に意味のあることだと思います。

 


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