A.O.M. / Triple Faderの使い方とレビュー
講師の鈴木(@dawlesson)です。
今回はA.O.M.がリリースしたフリー・プラグイン「Triple Fader」を紹介します。
A.O.M.といえばSakura DitherやInvisible Limiter、Nu Compressorなど良い評判しか聞かないプラグインを多数リリースする国産ベンダー。私自身ずっと気になっているのですが、これまでタイミングやらが合わず…だったのですが、このTriple Faderは見た瞬間に「これ、絶対便利なやつだ!」と。
こういう地味だけど作業効率をガッツリ引き上げてくれる系のユーティリティー、大好きなんです 笑
https://aom-factory.jp/ja/products/triple-fader/
DAWのミキサーとは別にフェーダーを持てる!
Triple Faderは、3つのフェーダーを持ったゲイン・プラグイン。他のプラグインのように、音をカッコ良く加工することもなく、純粋に音量を変化させるだけの超シンプルなプラグインです。
これだけ見ると、「そんなん意味あるの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、DAWソフトのミキサーとは別に、独立したレベル・コントロールができるというのは色々な面で便利です。
一例を挙げてみると…
- Triple Fader上でオートメーションを書くことで、DAWミキサーのフェーダーはいつでも音量調整可能
- 3つのオートメーション・テイクを比較視聴できる
- 3つのレベルに瞬時に切り替え可能
- フェーダー1本よりも細かな音量コントロールが行える
といった感じでしょうか。
これらはあくまで一例なので、アイディア次第でかなり便利に使えるはずです。
フェーダー・レンジ調整とオン/オフ
Triple Faderの3つのフェーダーは、個別にON / OFFが可能で、しかもフェーダーで調整する音量幅を0.01〜60dBの範囲で指定できるのがポイントです。
3つのフェーダーそれぞれに違うレンジを設定して、音量を細かく調整しても良いですし、逆に同じレンジに指定。3つそれぞれに異なるレベルやオートメーションを書いておき、ON/OFFで切り替える…なんて使い方もできてきます。
ちなみにすべてのパラメーターがDAWソフト側からオートメーションさせることができます。
切り替え可能なレベル・メーター
また、地味ですがメーター・セクションも使い勝手が良いです。
ピークメーターとレベル・メーターの2本が用意されており、そもそも視認性が抜群。そしてレベル・メーター(右側)は、表示内容を(RMS 0.3/0.6/1.0/3.0秒、VU、LUFS Short-Term、LUFS Momentary)で切り替えられるという便利仕様です。ラウドネスに関しては、さすがにこのメーターで管理するのは厳しいとは思いますが、ザッと見る分には十分ではないでしょうか!?
Triple Faderは、フリー・プラグインです。個別インストーラーはないので、A.O.M.のダウンロードページからプラグイン・インストーラーをダウンロードし、インストール時にTriple Faderだけインストールするように指定すればOKです。
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