Spectrasonics / Omnisphere 2 レビュー

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講師の鈴木です。
今回はSpectraosinicsのOmnisphere 2を取り上げます。
Spectraosinicsは個人的にも大好きなデベロッパーで、前モデルであるAtomosphereから使ってきました。Omnisphereが出てから7年も経っていることに驚きつつも(笑)、発売と同時に入手して色々なプロジェクトで使っています。最近はシンセ音が欲しいときに”まずOmnisphere 2を立ち上げる”ような状態なのですが、ここまで多用している理由をご紹介します。2015_Omnisphere_1

目次

音色探しが楽になった

Omnisphereといえば、圧倒的な数とクオリティーのプリセット音色が人気の理由。”2″になってさらに追加されています。4,500音色以上が追加され、合計12,000以上もあるのだとか…。
それだけの音色数があると、欲しい音色を探すだけで一苦労です。正直に言うと、Omnisphere 1の時点ですでに持てあましており、いつも同じようなプリセットを選び、エディットして使っていました。

2015_Omnisphere_2

Omnisphere 2になってブラウジング機能がかなり強化されており、膨大なプリセット音色をスピーディーに探し出すことができるようになっています。まずメイン画面の左に常にブラウザ画面が表示され、画面切り替えなく音色選びが行えるようになりました。地味ですが、非常に便利になった点です。

そして個人的に大きなポイントだと思っているのが「サウンド・マッチ」と「サウンド・ロック」という2つの機能です。

2015_Omnisphere_4
まずサウンド・マッチですが、その名の通り今選ばれている音色に近いイメージのサウンドを自動的に絞り混んでくれるというもの。これが最高に便利です。というのも、とにかく音色数の多いOmnisphere 2。ブラウザは4段階のフィルターである程度絞り込みはできますが、そもそも音色ジャンルやフィルターの項目自体が機械的。特にシンセ系音色の場合はベース音色とリード音色の境界も微妙ですし、機械的に絞り混んでしまうデメリットも…。その点、サウンド・マッチはあくまで音色のイメージという”音楽的”な要素で音探しができるので重宝します。

実際には「これ、似てる??」という音色も検索されるのですが(笑)、それはそれでアリ! と思っています。
2015_Omnisphere_5いかに音色数の多いOmnisphere 2といえど、プリセット音がそのまま使えるというケースは希だと思います。フィルターやEGを微調整していくのですが、通常の音源では違うプリセットに切り替えたら今行っていた設定がクリアされる。これが一般的な挙動だと思いますが、サウンド・ロック機能は行った音色エディットのパラメーターを活かしつつ、別のプリセットに切り替える(引き継ぐ)ことのできる機能です。例えばフィルター絞った音を使いたい、なんて場合にもフィルターを絞った状態のプリセット音を切り替えていけるのでめちゃくちゃ便利!

ちなみにロックさせるパラメーターも自由にカスタマイズできるので、音色選びの手間を大幅に省くことができます。

 

 

 

ゼロからの音作りにも柔軟に対応

そしてOmnisphere 2になって、コレまで以上に手放せなくなった理由がシンセ・エンジン自体が大幅に強化されたから。個人的にはプリセットの強化以上に意味があると思っています。Omnisphereはサンプリングされたオーディオ波形をオシレーターに使うサンプリング音源ですが、加えてSAWやTriangleといったオーソドックスなシンセ波形が、前バージョンの10倍にあたる400種類を収録。この波形を使うことで、いわゆるVAシンセ的に使うことができるのですが、波形タイプも超豊富!

 

2016_Omnisphere_6

2016_Omnisphere_7例えばminimoogやMS-20、JunoやJP-8000といった国内外の有名シンセのオシレーター波形が目白押し! 波形はAとBという2つのボイスに割り当てることができるので、minimoogとProphetの波形をレイヤーする、なんて使い方もOKです。

デジタルのウェーブ・テーブルも用意されているので、古今東西のあらゆるシンセのサウンドがシミュレートできる、といっても過言ではないと思います。

2015_Omnisphere_8

この波形をフィルターやEG、エフェクトを使って加工していきますが、オシレーターに対して細かなエディットも可能に。リング・モジュレーションやFMなどが用意されているのですが、中でも「UNISON」は使い勝手が良いと思います。UNISONはオシレーターをデチューンさせて音に厚みを出す機能で、SUPER SAWの波形に使えば簡単にブ厚い”お馴染みサウンド”を作ることができますし、ベースに使えばEQとは違った印象の前に出る音を作れます。この辺りの使い勝手の良さから、ちょっとした音ならプリセットを探すよりも自分で作ってしまう方が手っ取り早いことも多いです。

この他にも好きなオーディオ・ファイルを読み込んでオシレーターに使えたり、グラニュラー・シンセシスも付いていたりと一般的なシンセ・エンジンすべてが詰まっているのがOmnisphere 2です。

 

 

まとめ

最近のシンセ音源はどれもプリセットの出来が良いですが、そんな中でも抜群に完成度の高いプリセット音色をそのまま使うのも良し。シンセを詳しい人はゼロからあらゆるサウンドを生み出したり…とあらゆる方にオススメのシンセ音源の決定版。昨今の音源としては少し高価な部類だと思いますが、確実に価格以上の価値を感じられるハズです。

使い方のコツとしては、良くも悪くもあまりに音が太くて前に出てくる傾向にあるので、特に音数多い場合は不要な帯域はどんどんカットしたり、プリフェーダーでリバーブにSENDして奧に持っていく等の工夫が効果的だと思います。あとはOmnisphereに限ったことではありませんが、曲のテンポ感によってアタックの出方の印象が結構変わるのでEG(特にアンプ)の調整はある程度必須かと。

何はともあれ、今1番オススメのシンセ音源です。Omnisphere 2があれば特別のアノ音が欲しい! という場合を除いて他のシンセ音源を使う必要性を感じなくなる程。シンセ音を強化したい方はぜひお試しください! レッスンでももちろん対応可能です。

 

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