ZOOM / ARQ ~前編

講師の鈴木です。

プラグインも良いですが、やっぱり触っていてテンションが上がるのはハードウェアですよね。効率だけ考えると圧倒的にソフトウェアが有利ですが、多少不便だったとしても”手に触れる”というのは大切だなぁ、と思います。

ということで、今回はZOOMのおもしろアイテム、ARQ Aero RhythmTrakに触れる機会があったので2回に渡ってレビューしてみようと思います。
https://www.zoom.co.jp/ja/products/production-recording/digital-instruments/arq-aero-rhythmtrak

ARQってどんな機材なの!?

ARQ(アークと読むそうです)が発表されたのは、今年2016年のNAMM SHOWだったと思うのですが、発表時はその見た目の斬新さもあって話題になりましたよね。でも、デザインのド派手さばかりが注目されて、何ができる、どんな機材なのかよく分からん! という人も多いのではないかと思います。

何を隠そう、私がそうでした(笑)。 ナンジャコリャ? っと。

2016_ARQ_11この手の機材は、正直あまり触れたことがなかったのですが、色々触ってみた結果
リズムマシンを核とした、パフォーマンス・ツール というのが個人的な印象です。ARQは4つのモードから構成されているのですが、各モードごとに見ていきましょう。

 

INSTモード

2016_ARQ_1その名の通り、ARQを音源として”演奏”できるのが「INSTモード」です。ARQは、まるで蛍光灯のようなコントローラー部(取り外してワイヤレスで使用可能)と、ベース・ステーションの2つのパーツで構成されているのですが、ベース・ステーションに入った音源をコントローラー上のパッドにアサインして演奏していきます。
AKAIのMPCやNative InstrumentsのMASCHINEなどと同じような感覚です(パッドの配置はカナリ違いますが…)。円周上に配置されたパッドにはそれぞれLEDが組み込まれており、音源のタイプによって違う色で発光するので、これがキックでこっちはスネア… というのがひと目で分かるようになっています。
パッド自体はベロシティーに対応しているのですが、正直細かい表現は向いていないと思います。これは構造上、仕方のない部分かと…。リング・コントローラーはトップ、サイド、ボトムの3エリア(+表示のみの2エリア)に分かれていて、それぞれ1周32パッドなので、32 x 3の合計96パッドが利用可能です。

音源部には、ドラムのサンプルに加えてPCM波形、シンセ波形が入っています。具体的にはPCMが468、シンセ波形が70種類あるようなので、大体のサウンドはカバーできると思います。

それらを組み合わせたのが「キット」。プリセットも組まれていますが、もちろん自分で好きな音色をアサインしていくこともできます。

2016_ARQ_7なおパッドの動作には2種類があり、「PADレイアウト」では各インストをそれぞれのパッドにアサイン…つまり一般的なリズム・マシン的に。「KEYレイアウト」では、パッドに音階が割り当てられ、特定の1音色を演奏できるようになります。

そして、シンセ部はフィルターやアンプ、EG、LFOなどお馴染みのパラメーターが用意されているので、ある程度エディットは可能です。

 

リアルタイム入力でのパターン制作

2016_ARQ_2INSTモードの演奏は、パターンとして内部シーケンサーに記録していくことができます。パターン入力には「リアルタイム入力」と「ステップ入力」の2つの方法がありますが、今回はリアルタイム入力を見ていきます。
といっても使い方は簡単で、ディスプレイ下の録音ボタンを押すだけ。するとメトロノームのカウントが始まり、パターンの演奏を記録していくことができます。
ARQでは、基本的に2小節(ステップ数を32に設定した場合は1小節)を1パターンとして扱っていきます。リアルタイム入力時にはクオンタイズも掛かりますから、直感的にサクサク打ち込んでいくことができます。
またKEYモードは、1パッドが半音単位にノートが振られていきますが、スケールやキーを指定することも可能です。

この辺りは、基本的な仕組みさえ分かってしまえば、かなり直感的に触れると思います。

ステップ・モードでのステップ入力

2016_ARQ_6ステップ入力には、専用の「ステップ・モード」を使用します。このモードに切り替えると、パッドの表示が1パッド=1ステップに変化します。あとは、打ち込みたい音を選び、鳴らしたいタイミングのパッドを点灯させていきます。この辺りはいわゆるTR-RECなどと呼ばれるものと同じなので、凄く分かりやすいと思います。
ARQならではなのが、コントローラーが3段になっており、1つ前に打ち込んだパートのタイミングを見ながら、次のパートを打ち込めるという点です。具体的には、

①トップリングを使って、1パート目を打ち込む。
②1パート目のインストゥルメントがサイドリングに移動。そのタイミングを見ながらトップリング上に2パート目を打ち込む…

といった感じ。通常のドラム・マシンのように、打ち込んだタイミングを確認するためにパートを切り替える手間が減らせるので便利です。

 

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ということで、前半はここまで。後半はSONGモードやサンプリング機能、またリング・コントローラーの詳細について紹介します。

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