Logic Pro X 10.1の新機能 〜抜粋〜

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講師の鈴木です。
以前のポストから大分期間が空いてしまいましたが…。今回は先日公開されたLogic Pro X10.1についてです。
無償アップデートでありながら、各部に改良が加えられて大幅に強化されているのですが、その中から個人的に気になった機能を抜粋して紹介していきます。

目次

Drummerの強化

今回のアップデートで1番分かりやすいのが、 「Drummer」の強化ではないでしょうか。
マウス操作だけでフレーズを作れるLogicならではの機能ですが、新たに10タイプのDrummerが追加。hip hop、Techno、House、Dubstepなどエレクトロ系に対応しています。今っぽい音!

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Drum Maschine Designer

そして、その音源にもなっているのが新音源(厳密にはインターフェイス)の「Drum Machine Designer」。いわゆるドラム・サンプラーで、画面内のインストを選択すると、画面右部のライブラリからのキット変更や、パラメーターのエディットが行えるようになっています。

インスト部分で右クリックして「トラックを作成」を選ぶことで、マルチ・アウトを行えます。

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ここだけでも、ある程度自由な音作りはできますが、オリジナルのサンプルを使いたい! という場合には少し工夫が必要です。このDrum Machine Designerは実は新しいインストではなく、以前から付属していたUltraBeatが使われていたりします。エンバイロメントからアクセスすることで中身であるUltraBeatが開けるので、そのオシレーターでSampleを選ぶことで…

と…不可能ではありませんが、かなり面倒で実用性は疑問(苦笑)。キットをゼロから組むならば最初からBATTERYなりを使った方が楽だと思います。Drummerトラックでも使えますし。

 

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ピアノロールの挙動と新ツール

201502_Logic5ピアノロールにも、ドラムにも関係する新機能が。まず新ツール「ブラシツール」が追加。これは指定した長さ(長さはクオンタイズ部で変更可能)で連続的にノートを打ち込む機能。

ドラムのように一定間隔、もしくはシーケンスのように決まった長さのノートを打ち込むのに便利です。なお、打ち込んだノートをもう一度クリックすることでノートを削除することもできます。

 

もう1つは「折りたたむ」という機能。開いているピアノロール内で使われている音程だけ絞って表示する機能です。打ち込みするときには不向きですが、ある程度打ち込んだ後に編集するには便利。どちらかと言えば、ドラムのエディット向きな印象です。もちろん、この状態でもエディットは行えます。

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あとは、MIDIノートをオーディオのようにタイムストレッチできる「タイムハンドル」という機能も追加されています。通常、ノートの左右をドラッグすると発音/消音タイミングを保ったままデュレーションだけが変化しますが、この機能にチェックを入れておくと選択範囲内全体が伸縮/圧縮されます。

例えば、決められた範囲内に○○個の音を詰め込みたい(連符)…という使い方でしょうか。。

もう1つ。「ノート・リピート」は、MIDIキーボードなどで鳴らしているデータを、その名の通りリピートさせる機能。ハットやロールの打ち込みに便利です。また、「キーリモート」にチェックを入れれば、MIDIノートでパラメーターの変更も可能。パフォーマンス感覚で打ち込んでいくことができます。

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オートメーションの強化

201502_Logic8オートメーション機能も強化されています。中でも個人的に1番嬉しかったのは「リージョン・オートメーション機能」。これまでのオートメーションはトラックに対して適用されていましたが、それがリージョン単位でも利用可能に。エフェクトのON/OFFやリージョン固有の情報はリージョン単位で書き込んでおくことで、後から位置を変更したりコピーするときにも便利。シンセのフィルターなどをグリグリするのに最適です。もちろん、2種類のオートメーションは同時に利用可能(両方にボリュームなど同じパラメーターを書いた場合はトラック・オートメーションのみが反映)なので、音作りに関するものはリージョン単位、ミックスに関するものはトラック単位で編集しておくと作業は楽です。

また、ボリュームとパンは絶対データ/相対データの2種類のオートメーションが用意。相対データでは、現状のパラメーターから○○%上下する…という指定ができるので、メインのオートメーションはそのままに、一部分だけ効果を適用したい場合には便利です。

 

VCAフェーダー

元々は大型コンソールのリモコン機能の一種で、Pro Tools HDに用意された機能でしたが、先日Cubase Pro 8でも追加されていたりと流行(!?)ですね。
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トラックにVCAフェーダーをアサインすることで、複数トラックの音量を(トラックの音量バランスを保ったまま)VCAフェーダー1つでコントロールすることができます。やってることはAUX(バス)と一緒ですが、VCAフェーダーの場合はコントロール情報のみで、実際に音声処理は行われません。そのため、VCAフェーダーにはプラグインもパン・ポットも利用できません。

Logicの場合、Pan Low設定によってはAUXを通したときのレベル変化が変わっていきます。まだ未検証ですが、VCAフェーダーを使えばこれを回避できるのかなぁ、とか。

 

Compressorのインターフェイス

サウンドには影響ないと思いますが、付属のコンプ・プラグインの見た目が変わっていますね。モデルも追加になって、そのインターフェイスからモデリング元も想像が付くように…。

Mixによってパラレル・コンプしたり、Distortionなど機能も強化されて使いやすくなっていますね!

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見た目から(本当のことはわかりませんが)察するに、元になっているのは

・Platinum Digital → Logicオリジナル?
・Studio VCA → Focusrite RED3?
・Studio FET → Urei 1176?
・Classic VCA → dbx 160?
・Vintage VCA → SSL?
・Vintage FET → Urei 1176 Rev.A?
・Vintage Opto → Teletronix LA-2A?

といったところでしょうか? 見た目も変わると音も変わって聞こえますね(笑)。

また、プラグイン・マネージャーが改良されてカスタマイズができるようになっているので、プラグインを沢山もっている人には便利です!!

 

まとめ

ここ最近のLogic、毎回のパッチでメジャー・アップデート並の量が変更されていますが、着実に進化していますね! ここで紹介している以外にも、小さいところにかなり変更が…。昨年末にはCubaseも8がリリースされましたし、これからはSONAR、Pro Toolsとアップデートが控えているので、また色々と事情が変わってきそうです。

CubaseとSONARの新バージョンへのレッスン対応も急ぎ進めております(マニュアル制作がおいついていない状況です)ので、今後ともDAW LESSONをよろしくお願いいたします。

 

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