Waves / Gold レビュー 〜その3

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講師の鈴木です。

 

前回、前々回に引き続き、Waves Goldを紹介していこうと思います。大分引っ張ってしまいましたが(汗)、今回で終わらせたいと思います。

前々回の記事はコチラ
前回の記事はコチラ

 

目次

■PAZ Analyzer

PAZ-Analyzer

シンプルで使い勝手の良いアナライザー・プラグイン。周波数とレベル、ステレオ・ポジションを視覚的にチェックすることができます。

色々なアナライザー・プラグインがありますが、PAZ Analyzerは必要十分ではないでしょうか。“アナライザー上だとこうだから”と視覚情報に頼りすぎるのもどうかと思いますが、やはり持っていると便利です。

 

■PS22 Streo Maker

ps22

モノラル素材を疑似ステレオに変換することのできるプラグインです。モノラル互換を保ったまま処理できたりと便利ではありますが、正直、あまり音楽制作の用途で活用するシーンは少ないような気がします…。あえて用途を挙げるなら、SEやトラックに特殊な効果を与えたい場合でしょうか。。

 

■Q10

Q10

デジタルEQらしい、細かな補正に最適な10バンドのパラメトリックEQプラグインです。

各バンドごとに5種類(ベル、ロー/ハイシェルフ、ロー/ハイパス)のフィルター・カーブが選択できたり、左右のソースに個別のEQカーブを指定する(標準ではLINKがONになっています)ことができたりと、見た目以上に細かく設定できます。

不要な帯域をカットするような、ピンポイントで処理を行いたいときに便利なEQです。

 

■S1

S1

ステレオの音像をコントロールするできるイメージング・プラグインです。例えばマスター・トラックのステレオ感を強調したり、コーラスや左右に振ったギターの音像を広げる…といった処理が「Width」スライダーだけで行えます。

また面白いのが、「Rotation」。これはセンターの定位は保ったまま、左右の音量バランスを調整できるというもの。PANにも似ていますが、Widthと組み合わせることで立体的な処理が行えるので、オーケストラ楽器の配置をいじるといった使い方も可能です。

 

■SuperTap

SuperTap

独特のインターフェイスを持ったディレイ・プラグインです。

一見難しそうに見えますが、最大6タップのディレイ・タイムやレベル、さらにはパンなど独立してコントロールすることで凝った音作りもできる、超高性能ディレイ。もちろんオーソドックスなピンポン・ディレイに使ってもOKで、H-Delayよりも素直なサウンド・キャラクターなのでジャンルや楽器を問わずに使用できます。

そしてプリセットがかなり良く出来ているので、ちょっと弄るだけで十分音作りができると思います。タップごとに左右にパンニングすることもできるので、自然に音像を広げたり、と幅の広いサウンドが作れます。

 

■TrueVerb

TrueVerb

デジタル・リバーブ・プラグイン。部屋の奥行きや形状、音源との距離など細かく設定ができて、サウンド自体もナチュラル。リバーブといっても、ホールやチャーチのような広い環境ではなく、比較的狭い空間を再現するタイプで、リバーブとアーリー・リフレクションを個別のモジュールとして利用することができます。

リバーブ・モジュールで基本となる音を決めた後で、アーリー・リフレクションを調整していくと音作りがしやすいと思います。各要素がビジュアルで見えるので、見た目より遙かに簡単に使えます。

 

■UltraPitch

UltraPitch

最大6ボイスまで使用可能なフォルマント・ピッチシフター・プラグインです。SuperTapのように各ボイスごとにパン、ディレイ、フォルマントなどが設定できるのが特徴で、簡単にハーニーを生み出すことができます。

ピッチは2nd Mといった具合に細かく設定できますが、大きく変化させるとどうしても質感が変わってしまいます。そこでフォルマントでサウンドを調整していく…というのがスタンダードな使い方だと思いますが、意図的に変化させてユニークな効果を得るのもアリ。ボイス・モードで楽器ごとに最適なフォルマント・プリセットも用意されています。各ボイスの定位やピッチをビジュアルで確認できるので、視覚的にも分かりやすいと思います。

ただ、ハーモニー生成としては、今はもっと良いプラグインが沢山あるので、ボイスを軽くディレイ(遅らせる)とデチューンして、ダブリングやスラップさせる使い方になるかと思います。

 

■Waves Tune LT

Waves-Tune-LT1

Wavesのピッチ補正ソフト、Tuneの基本性能を抜粋したライト版です。Auto-TuneやMelodyneなど競合ソフトはたくさんありますが、Tuneの魅力は何と言っても操作が簡単なこと。マニュアルを読まなくても直感的に使えます。

ライト版なのでできることは限られてしまいますし、機能だけで見れば恐らくDAWに付属のピッチ補正機能の方が高性能なのが現状だと思いますが、ちょっとした修正程度であれば簡単に使えるTune LTをチョイスするというシーンもあるかと思います。

ピッチ補正ソフトは、それぞれにクセがあるのですが(機会があれば詳しく書きたいと思います)、Tuneは比較的フラットな印象。ボーカルのしゃくり上げなどの連続変化もしっかり拾ってくれますし、音質変化も少ないので他の補正ソフトと組み合わせて使うのがオススメです。

 

■Vitamin Sonic Enhancer

vitamin

最近、Gold Bundleに追加されたVitamin Sonic Enhancerですが、久しぶりに「これは!」とテンション上がってしまったプラグインです。

発売時に“トラックが必要としている「栄養」を供給し、オリジナルの信号に活力をもたらします”という、いかにも胡散臭さ漂うメーカーの歌い文句を見たときは「うーん…」だったのですが、実際に使ってみると、確かに栄養が供給されます(笑)。

冗談はさておき、Vitaminは要するに5バンドのマルチバンド・エンハンサー。狙った帯域だけ音を立たせることができます。EQともコンプとも違う、パリッとした音の輪郭が得られますし、逆に大人しくすることも可能。周波数など小難しいことを考えず、シンセのフィルターを弄るような感覚で使えるので重宝すると思います。

また、ステレオ・トラックにインサートすると、各バンドごとにステレオ・イメージを調整可能。上手く使えば奥行き感をコントロールすることもできそうです。これからどんどん使い込んで行きたいと思います。これ、オススメです!

 

 

ということで、3回に渡ってWaves Goldにバンドルされるプラグインを見てきましたが、プラグイン・バンドルとしてかなり充実していると改めて実感。。1回目でも触れましたが、DAWの標準プラグインからのステップ・アップとして、全体的なクオリティーの底上げを行ってくれるはずです。

セールのタイミングを狙えば、かなりお得な値段で購入できるので、買っておいて絶対に損はしないと思います。

 

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