ZOOM / TAC-2

講師の鈴木です。

今回はZOOMのThunderboltオーディオ・インターフェイス「TAC-2」をピックアップしました。

Thunderbolt対応オーディオ・インターフェイスといえば、Universal AudioのApolloシリーズやMOTUの828 xなどが登場してきていますが、比較的高価なモデルが多いと思います。それに対してTAC-2は実売価格で3万5,000円前後。純粋にオーディオ・インターフェイスとしてもお買い得なこともあり、注目度も高いようです。

使用感

まずは使用感から…。2イン2アウトで機能的にも非常にシンプル。本体トップのノブを押し込む度に

INPUT 1 → INPUT 2 → INPUT 1+2 → メイン出力音量 → ヘッドホン音量

が切り替わり、回すことでレベルが変化する…というもの。ノブは軽いクリックが付けられているので、コントロールはしやすいです。また、本体はプラスチックですが、トップ/背面パネルはアルミ板が使われているので、ノブを押し込むときの操作感もイイ感じ!

IMG_9549本体前面にはヘッドホン出力と、インストゥルメント(Hi-Z)端子。背面にはXLR/TRSコンボ入力×2と、TRSライン出力×2、そして1系統のThunderbolt端子が装備されています。
2イン2アウトという仕様は最近のパソコン完結型のシステムでは必要十分であり、ApogeeのDuetを筆頭に入出力数を絞り、その分音質を追求する…というコンセプトなのだと思います。実際にデスクトップの手の届く場所に置いても邪魔にならないちょうど良いサイズ感です。

パフォーマンス

Thunderboltモデルということで、気になるのはパフォーマンス。実際に見てみると、かなり早い数値が出てきます。Logic Pro Xの場合ですが、

・44.1kHz / 32Sample時で1.5msec(出力:0.7msec)
・48kHz / 128Sample時にも5.3msec(出力2.7msec)

小難しい話になりますが、ThunderboltはCPU直下で(PCI-eと同様に)見えるハズなので、firewireやUSBよりも遙かに小さい数値になっています。単純にドライバが返してきている数字なので、実際にはもう少しレイテンシーは発生しますが、十分なパフォーマンスですね!

TAC2_2

残念ながらメインで使っているMacProにはThunderbolt端子がないので、事務作業で使っているmacmini(i7/2.3GHz)で試したのですが、イイ感じで動いてくれます。サードパーティーの重いプラグインを使うとまた変わってきそうですが、印象はかなり良かったです。

サウンド・クオリティー

A/DはBurr Brown「PCM4202」、D/AにはAKM社「AK4396」、そしてマイク・プリアンプはBurr Brown「PGA2505」とお高めのパーツが使われていたりと、ZOOM社の気合いが感じられますね。バスパワー駆動が可能なモデルでこのクラスのパーツが使えるのも、Thunderboltならでは。

全体的にすごく素直で、このクラスのオーディオ・インターフェイスとは思えない位クリアなサウンドに感じました。価格だけ見ると、いわゆるエントリー・クラスに分類されるモデルだと思いますが、Macユーザーなら1度チェックしてみても良いと思います。それぞれ音の傾向は違いますが、RMEのBabyfaceやApogeeのduetにも全然負けてなくてちょっとビックリでした。

TAC-2 MixEfx

TAC-2には「TAC-2 MixEfx」というユーティリティー・ソフトが付いているのですが、信号の流れも分かりやすくて使いやすかったです。

TAC2_3

色々な特徴があるモデルなので、メーカーのページでも埋もれてしまっていますが、2系統のインプット・レベルの自動調整機能は地味に便利です。AUTOボタンを押した状態で音を入力すると、自動的に最適な入力レベルを設定してくれる… ちょうどRolandのCaptureシリーズで採用されているAUTO-SENSと同様の機能が付いてます。ステレオの信号を扱いたいときには向いていませんが、マイク録りするときにあると便利ですね。設定の基準レベルも3段階(0/-6/-12)で設定可能です。

後は、最近のオーディオ・インターフェイスでは必須機能になった感もあるモニター用のエフェクトと、ループバック機能。エフェクトは8タイプから切り替えられて、インプットとDAWの戻りに個別に掛かり具合を決められます。細かいパラメーターの設定はできませんが、モニター用なので不便になることはないですね。

まとめ

Thunderboltのオーディオ・インターフェイスを試したのは始めてだったんですが、USBやFireWireのボトルネックを解消してくれる素敵な規格! 現状だとMac専用ということなのが少し残念ですが、Thunderboltが使える環境にある方は、ぜひ試聴してみてはいかがでしょうか。
ZOOMってマルチ・エフェクターのメーカーでしょ?? というイメージで試してみると、かなり驚くと思います。

※TAC-2は常設機材ではないので、残念ながらレッスン使用はできません。

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