beyerdynamic / CUSTOM ONE PRO

講師の鈴木です。

個人的には、スピーカーで作業するのがベストだと思っているのですが、住宅環境や時間の制限など、どうしてもヘッドフォンで作業せざる追えないケースというのも多いと思います。

また、使うスピーカーや設置状況によっては、ヘッドフォンの方が正確な音を聞ける…なんて場合もあるかも知れませんね。 いずれにしろ、DAWを使う上でちゃんとしたヘッドフォンを持っておくと色々捗るのは間違いないと思います。

ということで、今回はbeyerdynamic社CUSTOM ONE PROを触ってみました。

beyerdynamicと言えば世界で初めてステレオ・ヘッドフォンを発売したことでも知られるドイツのオーディオ機器メーカー。CUSTOM ONE PROは手頃な価格ながら、色々面白い機能を備えたモデルです。

リスニング用途のレビューは色々見つかるのですが、音楽制作用途で使うとどうなのか、というのは希なようなので、制作用途に焦点を当てて見ていきます。というよりも、リスニングの世界は詳しくないので…。

 

装着感

個人的に、ヘッドフォンで一番重要だと思っているのが装着感。 音じゃないの? というツッコミもあると思いますが、音云々は好みの部分が大きいですから…。

作業に使うことを考えると、長時間付けたままになることが多いので、”長時間の作業が苦にならないか”は結構気になるところです。

 

まず重さ201407_beyer4は290g。これは普段使っているAKGのK702と同じで、SONYの900STと比べると少し重めですが、特に気になりません。
実際に付けてみると、ある程度しっかりとした締め付けでフィット感があるので、実際の重量よりも軽く感じます。

イヤー・カップもしっかりと耳を覆い被さってくれますし、好印象。素材は人工皮。

ヘッド・バンドの長さ調節も、ガッチリしているので使っている最中にセッティングが変わってしまうことはないと思います。

 

そして、個人的に一番重要なメガネをしたときに痛くないか…(笑)。作業時には、常にブルーライトを低減する的なアレを付けていることが多いので、死活問題だったりします。900STなどだと、こめかみの辺りが痛くて作業どころじゃなくなりますが、CUSTOM ONE PROは今のところ大丈夫そうです。

 

サウンド・キャラクター

201407_beyer2CUSTOM ONE PROの音の第一印象は「低音が凄く出るな…」でした。途方に暮れていたらハウジング部に見慣れぬスイッチが…。どうやら、このスイッチは

「バリアブル・バスレフ・システム」

という機能で「密閉型」→「開放型」に4段階で切り替えられるということ。凄く面白いですね。

で、実際の効果は、、、というと密閉/開放というより、その名の通りバスレフ・ポートの塞ぎ具合を変えたような感じ。特性図を見ると分かるのですが、要するに低域の出方が変わります。

 

201407_beyer3

少しマニアックですが、ヘッドフォンなどでは空気(通気)抵抗をコントロールすることで、音質を変化させる音響回路という考え方があるのですが、まさにソレ。特性図はシェルピング・カーブを描いていますが、聴感上はちょうどエレキ・ベースの帯域付近の量感が変化するような印象です。

個人的には「Pos.2のLinear」が使いやすいと感じましたが、曲作りなどテンション上げ目で作業したいときは、楽曲によっては「Pos.3のVibrant Bass」もアリだと思います。

ここ数年、リスニング環境が低域を強調するシステムが多いこともあってか、ジャンルによっては低域を従来よりも下げ目にTDするような場合も多いので、そんな楽曲を参考にする場合はPos.3辺りで聞いてみるとフラットに近くなる感じもします。

 

ヘッドフォンでこのような機構を取り入れているのは、かなり面白いと思います。どのポジションでも基本キャラクターは変わりませんので、単に低域の質感だけで使い分ける感じになるかと。全体的なトーンの方向性は、誤解を恐れずに言えばSHUREのような印象を持ちました。

 

遮音性

特にボーカル・レコーディング時に気になるのが音漏れ。レコーディング時のモニターだと密閉型が必須ですが、900STなどは、結構漏れるんですよね。クリックがバッチリ被ったり(笑)。

CUSTOM ONE PROの遮音性は悪くないと思います。高域の漏れが少ないので、多少被ったとしてもそこまで気にならないのかな、と。

 

カスタマイズできる!

201407_beyer5ケーブルは片出しで、長さは1.5mと扱いやすい長さです。コネクタ自体はステレオ・ミニで着脱が可能なので、リケーブルも可能ですが、溝が切られているので、通常のステレオ・ミニ・ジャックを使おうとすると本体の突起部分を削る必要があります。

 

 

また、ヘッドバンド、イヤーパッド、カバーなどは取り外しが可能で、専用のオプションのパーツを買えば「着せ替え」ができるというのも面白いところ。着せ替えパーツも豊富なようですので、自分好みの見た目にカスタマイズしていくのも面白いですね。

噂によると、ヨドバシカメラはCUSTOM ONE PRO用パーツのラインナップが豊富だとか…。

 

まとめ

これまで、ヘッドフォンをマジマジと比較したことがなかったのですが、音の違いはスピーカーよりも大きくて面白かったです。

音の解像度などは全然問題ないと思いますので、後はトーンが好みかどうか。ある意味でスピーカー以上に試聴が重要な気がします。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。