IK Multimedia / T-RackS Comprexxor の特徴と使い方
講師の鈴木(@dawlesson)です。
今回は、久々にIK MultimediaのT-RackSモジュール「Comprexxor」を紹介します!
このComprexxorはempirical labsのDistressorをシミュレートしたコンプレッサー・プラグインなのですが、2020年9月30日まで、IK Muleimediaが行なっているモニター・スピーカーに関するアンケートに答えるともれなく無償でもらえる! というスペシャルな企画が行われています。
アンケートの参加と入手方法の流れは、こちらの動画をご参照ください。
万能コンプ Distressor
Comprexxorの元になっているのが、Empitical LabsのDistressorというハードウェアのコンプレッサー。
デジタル・コントロールされたアナログ回路を使ったコンプレッサーで、セッティングによってLA2や1176、dbx160、Fairchild 670など、有名コンプのサウンド・キャラクターを再現できるという、ある意味ではプラグイン的なアウトボード。
その汎用性の高さから、スタジオの超定番モデルとして愛されているモデルです。
Distressorの魅力の1つが、2次/3次倍音を加えることができる点。色付け用途にも活用できます。
Distressor(ハードウェア):https://umbrella-company.jp/empiricallabs-distressor-el-8x.html
他メーカーのDistressor系プラグイン
そんなDIstressor。最近では色々なメーカーからプラグインがリリースされています。
有名なところでは、UADやSlate Digitalなどでしょうか。また、本家Empirical Labsからも「Arousor」という名前でプラグイン化されています(ちょっとパラメーターが違ったりしますが)。
個人的にもDistressorの音…特に、派手目に潰したときの特有のサウンドが大好きで、Arousorを使っているのですが、ComprexxorはArousorとはまたちょっと違った潰れ方をしてくれるのが魅力。
他のT-RackSモジュール同様に、紳士的というかナチュラルな方向に掛かってくれるので、キャラクターがかぶることはないと思います。
使い方のコツ
Comprexxor自体、パラメーターはシンプルなので、何か特別な知識が必要ということはないのですが、いじり始める前に作りたい音の方向性をしっかりと決めておかないと”いつまでたっても音が決まらない”という事態に陥ってしまう可能性があります。
これはComprexxorに限らず、汎用系コンプに共通している部分ですが、Comprexxorの場合はRatioとAttack / Releaseのセッティングで音が変わっていくタイプなので「こんなセッティングのときには、こんなサウンドになる」という傾向と対策がわからないと、迷ってしまいがちだと思います。
そんなときは、ひとまず4つすべてのつまみを「5」の位置にして、強めに圧縮させながらRatioを変化させてみてください。これでRatioによるサウンド変化がわかると思うので、そこからアタックとリリースを調整していき、必要に応じて倍音を加えてみてください!また、HPもかなりキャラクターが変化するので、積極的にON/OFFしてみてください。
触ってすぐに満足のいく音が作れるというタイプではないかもしれませんが、コツがわかってくるといじっていてもの凄く面白いコンプなので、ぜひ挑戦してみてください!
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