楽曲制作ドキュメント【アレンジ編】その8.ボーカル収録用のプロジェクトを作る!
講師の鈴木(@dawlesson)です。
前回まででアレンジ作業は一段落。動画を撮影したときには、次回はボーカル・レコーディング当日の模様を…と思っていたのですが、少し予定を変えて、ボーカル録音用のプロジェクト作りを紹介することにしました。
レコーディング用のプロジェクトを作る必要性
…といっても、特別なことをやる必要はなく、基本的にはこれまでMIDIで作っていたデータを、1度オーディオに書き出す程度。
もちろんMIDIデータのままでもレコーディングは可能ですが、音源やエフェクトがバンバンに刺さったプロジェクトの場合はどうしてもパソコンに負荷が掛かってしまいます。レコーディング時には、パソコンの不調が1番やっかい(録音中に止まったりしたら最悪。)ですし、現場でテイクを聴き比べたり張り合わせるときにも、プロジェクトは可能な限りシンプルなものが望ましい…。
ということで、自分以外のプレイヤーさんの演奏を録るときには、録音用のプロジェクトを作るようにしています。
特に今回は荷物の関係でMacbook Airで行きたかったため、できるだけ負荷のかからない状況を作る必要がありました。
オーディオ化してしまうことで、現場で編集できなくなってしまうというデメリットはありますが、そもそも現場で細かい編集をしないですむように、事前の仕込みと確認を十分行っておく。というのが大切かと。
楽器タイプごとにステムで書き出しています
書き出すときには、もちろんオケ全体を1データとして書き出す(要はカラオケを作る)でもOKですが、私の場合は、特にここ最近は楽器タイプごとにステムで書き出しをする場合が多いです。
その理由は、ボーカリスト/プレイヤーによっては、上モノがでかくてビートが取りにくい…とか、逆にビートをもっと聞きたい! なんて好みもあったりするので、できるだけプレイヤーさんが演奏しやすいバランスにできたらいいなぁ…と。
マルチでキューに出せる場合は、クリックと共に別chで送ってあげてもいいですしね。
とは言っても、自由度を高くしすぎると逆にプレイヤーを混乱させてしまうことにもなりますし、書き出すのも大変(笑)なので、ざっくりでOKだと思います。今回の場合は、リズム系、ギター&ベース系、その他歌モノという3パートにしています。
ボーカル&コーラス・パートはMIDIデータで
唯一MIDIデータで持って行っているのがボーカルとコーラスのパート。今回の場合は事前にアーティストさんから貰ったデモテープをベースに仮メロのラインを作っていますが、現場で「こっちの方がよいかな??」とか「ちょっと変わりました!」なんて言われることも結構あるので(笑)、そのようなケースにも対応できるようにしています。
そもそもガイドメロが必要か…というのは、ボーカリスト次第ですが、念のための保険です。
次回はボーカル録音!
次回こそ、ボーカル録音の模様をお送りしていきます。
ボーカルの録り方…というのは、特別書くこともないのかな? とも思いますし、リハスタでボーカルを録るときのコツなんかも絡めつつお送りできたらと思っております。
ポイントをしっかり押さえて使えば、リハスタでも十分なクオリティーのボーカルが録れますよ!
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