失敗しないための、ライブ同期の作り方と使い方
講師の鈴木(@dawlesson)です。
2020年年明けより、今までとは少し違った内容もお送りしていこうと思っていたりもするのですが、今回のネタもその一環。「ライブの同期」というテーマで、マニュピレーターも行っている堀田先生に、必要な機材やライブ用のプロジェクトの作り方から、リハーサル時に何をチェックするべきか…といった内容を聞いてきた動画をお送りします!
同期を出すのに必要な機材
動画本編に入る前に、同期を使う際に必要な機材の基本から考えていこうと思います。
基本的にはライブで演奏する順にプロジェクトを仕込み、それを流しながらパフォーマンスするというシンプルなものですので、制作と同じく「パソコン(DAW)+オーディオ・インターフェイス」の組み合わせが基本になります。
制作と違うのは演奏者のみが別系統でクリックを聞く必要がある…という点です。PAに送る信号にクリックが入ってしまうということは、フロア(観客)にもクリックが聞こえてしまうということ。これでは最高にカッコ悪いですので、演奏者だけに聞こえるように、別のミックスバランスの音声を別系統で出力する必要があります。そのため、マルチ出力で出力できるオーディオ・インターフェイスが必須となります。
あとは、メンバーの誰がクリックを聞いて演奏するのかを決めます。もし複数人が聞きたい! という場合はオーディオ・インターフェイスの後にヘッドフォン・アンプ等を接続し、出力を増やせばOKです。
ハードウェアという選択肢
パソコンではなく、ハードウェアのMTRを使うというのもアリ。
画面に見える情報が減ってしまうのと、あまり凝ったデータを作ろうと思うと仕込みが大変という難点はありますが、安定性という面ではハードウェアMTRに軍配が上がると思います。
MTRの中でもおすすめなのはZOOMのLシリーズです。
LIVETRAKシリーズと名付けられている通り、ライブ用に特化したミキサー/レコーダーで、L-12の場合は5系統のモニター・アウトにそれぞれ別バランスのミックスを送り出すことができます。この中にメトロノームも加えることができるので、使い方によってはかなり便利! L-12に関しては以前にblog(動画あり)で詳しく紹介しているので、こちらをご覧ください。
バックアップを用意する
ライブ同期で何より怖いのは、演奏中に“止まってしまう”こと。特にコンピューターを使う場合、万が一に備えて常にバックアップを考えなくてはなりません。
一番簡単なのは、オケを書き出しておき、いつでも再生できるようにオーディオ・プレイヤーなどを用意しておく方法でしょうか…。
ライブの規模感によっては、2台のパソコンを用意し、同じファイルを走らせるというもの。スイッチャーという機材を使うことで、メイン機が止まったら自動的にサブ機の音を鳴らす…ということができます。機能的には最高ですが、問題は予算。USBで直接パソコンに接続できるRadialのSW8-USBというモデルの場合、25万以上します…。
[amazonjs asin=”B07VGXG13J” locale=”JP” title=”Radial ラディアル オートスイッチャー/USBプレイバック・インターフェイス SW8-USB”]業務で使うなら必須な機材ですが、個人所有となると現実的な額ではありませんよね…。そこでおすすめなのがiConnectivityの「PlayAUDIO12」というモデルです。
ライブでのオケ出しに特化したオーディオ・インターフェイスで、2台のパソコンに同時接続し、自動切り替え可能! しかも値段も6万円以下という現実的な価格です。
さらに詳しくは動画でご覧ください。
その他、プロジェクトやクリックの作り方や聞き方、リハーサル時の仕込み…といった内容については動画をご覧ください!
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