【レビュー】IK Multimedia / Z-TONE DI

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講師の鈴木(@dawlessonです。

今回はIK Multimedia / Z-TONE DIを紹介していきます! エレキギターやベースにおいて、インピーダンスは非常に重要な意味を持っているのはご存じの方も多いと思います。では、ソフトウェアのアンプシミュレーター・プラグインを使ってライン録音するケースが多いと思いますが、そのときに入力にこだわっているでしょうか?

昨今ではオーディオ・インターフェースにギターやベースといったハイ・インピーダンス機器に対応した「Hi-Z」や「Instrument」入力を備えているものがほとんど。その端子を使っている方も多いと思いますが、そこに専用のD.I.を追加したらどうなるのか…。なんてテストもしてみました。

目次

Z-TONE DIとは

今回紹介するZ-TONE DIは、AmpliTubeでお馴染みのIK Multimediaが作り上げた、ギターやベースに特化したD.I.です。D.I.とは何か…というのは、以前にも紹介していますのでそちらをご参照ください。

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Z-TONE DIの最大の特徴は、1 MΩ から 2.2 kΩ まで入力インピーダンスを可変できる点です。元々は、同社のオーディオ・インターフェース「AXE I/O」に搭載されていた機能ですが、それを単独のD.I.として抜き出したのがZ-TONE DIです。

 

D.I.ですので基本的には非常にシンプル。電源は9Vの乾電池かファンタム電源で駆動し、INPUTにギターやベースを接続するだけです。Z-TONEのパラメーターは3つ。下記のように働きます。

ピックアップ・セレクター

PASSIVE:パッシブ・ピックアップを搭載した楽器用で、Z-TONE DI内の増幅回路を通ります。

ACTIVE:アクティブ・ピックアップを搭載した楽器用。ゲインステージがバイパスされるので、味付けを最小限に抑えたいときにも使えます。

Z-TONE

入力インピーダンスを変化させます。中央を基準に、左方向に回すとインピーダンスが高くなりシャープ方向の。右方向に回すとインピーダンスが低くなり柔らかめのサウンドに変化します。

モード

JFET:クラスAディスクリートのJFET回路を通します。これにより倍音が付加されるので、サウンドに味付けが加わります。

PUTR:色づけを最小限に抑えたモードです。

これらを組み合わせることで、単にインピーダンスを合わせるだけでなく、積極的なサウンドメイクに生かすことができるのです!

オーディオ・インターフェースのHi-Z端子との違い

まずは、オーディオ・インターフェースのHi-Z入力とのサウンド変化から。これは使用するオーディオ・インターフェースの設計によって大きく変わってくる部分ではありますが、多くの場合一定の変化を感じられると思います。

今回はApogeeのDuet USBと比較しましたが、差は一目瞭然。シミュレーター側は同じ設定でもHi-Zよりもハイのジャキジャキ感が落ち着き、サウンドの腰が落ちて実感と立体感のあるサウンドを得ることができました。

この辺りは動画内で実際にサウンドを聞き比べてみてください! 動画内ではAmpliTube5の「Brit 800」モデルを初期設定で鳴らしています。

Z-TONEの効果

これはめちゃくちゃ面白いです! サウンドの変化としては、パネルの刻印にある通りインピーダンスを上げるとシャープな音になっていくのですが、この変化はEQとはまったく違うもの。ギターを持ち替えたような感覚に近いと思いました。

ピックが弦に当たって音が出る瞬間の感覚も変わってくるので、プレイヤー側視点で見るとかなり不思議な感覚です(笑)。

使っているギターによっても印象は変わると思いますが、普段ハムバッカーのギターを使っており、どうしてもシングルのようなキレのよい質感が表現できなかったのですが、SHARP側に設定することで一段階出したい音に近づけた感がありました。

もちろんシングルの音になる訳ではないのですが、間違いなくトーンのバリエーションは広がりました!

ライン録音のクオリティーと自由度が広がる!

また、LINK OUTはINPUTをカスケードできるのでDIでライン信号を取りつつ、アンプなどを鳴らす…といった使い方もOK。私自信、現在はここからハードのアンプシミュレーターに接続して使っています。

ギターのライン録音で「もう1歩踏み込みたい」という方には、ぜひとも試して頂きたいDIです。


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