ADAM Audio / Sub7 レビュー 音楽制作におけるサブウーファーの重要性

講師の鈴木(@dawlessonです。

ここしばらくは制作ドキュメント系のネタが多かったので、今回は原点に戻って(??)機材レビューをお送りしようと思います。

以前に紹介したADAMのS1xのページが、想像以上に見て頂けているようなので、関連ネタとして同社のサブウーファー「Sub7」を取り上げてみたいと思います。

そもそもサブウーファーって…

本当に必要なの!? と疑問に思ったことはありませんか?? カーステレオのようにズンズン低域を効かせれば聴いていてテンションは上がるかもしれませんが、音楽制作では逆に使いにくくなることは想像に容易いですよね。

しかし、モニター・スピーカーを作っているメーカーの多くが、サブウーファーをラインアップしているというのも事実です。

まず、誤解されがちなのが、カーステやオーディオ/ホームシアターにおけるサブウーファーの役割と音楽制作におけるサブウーファーの役割はまったく違うということです。前者は、サウンドに迫力を出す目的で使われるのに対し、製作用のサブウーファーはあくまでメイン・スピーカーの低域を補う用途で作られている印象です。

もちろんセッティングによっては「ズンズン」させることもできますが、基本的には「サブウーファー鳴ってる??」位のセッティングで使うものだと思っています。

 

私自身、もともとサブウーファーに良いイメージがなかったのですが(当時、2.1chのblueskyというモニターは興味がありましたが)、とあるスタジオでちゃんとチューニングされた2.1chを聞いたときにイメージが一気に変わりました。

もちろんラージ・スピーカーが鳴らせれば、サブウーファーは不要ではありますが…。

ADAM / Sub7

前置きが長くなりましたが、ここでADAM AUDIOのSub7について、まずはスペックから見ていきましょう。

ドライバー: 178mm / 7inch
ボイスコイル直径: 38mm / 1.5inch
コーン材質: corted paper
アンプ出力(RMS/Music): 140W/210W
周波数特性: 32Hz~150Hz
THD(全高調波歪)> 60Hz: ≦1%
最大SPL(1m): ≧107dB
クロスオーバー周波数: 50-150Hz
入力コネクタ: XLR/RCA
入力インピーダンス: 10kΩ
重量: 8kg/17.6lb.
寸法(HxWxD): 370x200x280mm

スペック上、下は32Hzまで出ています。実際の環境ではそこまで出ない…あまりあてにならないメーカー/製品も多いですが、ADAMに関しては割とスペックシートに近い音を出してくれるイメージです。

ちなみに、ドライバは7インチ。ADAMでいうとA7Xと同じサイズで、A5Xあたりまでと組み合わせるのがメーカー推奨だったと思いますが、そもそも一般のモニター・スピーカーとサブウーファーは出てくる音がまったく違う(ハイパス入れた感じではないという意味です)ので、A7XやS1X辺りと組み合わせても、そう変なことにならない…と思います。

S1Xの推奨は、もう1サイズ上のSub8というモデルだったのですが、何せ自分でサブを入れるのは初めてだったので、ちょっとビビって試しに1番下のサイズを導入してみました(笑)。

サブウーファーの効果

ネットで検索しても、音楽制作用のサブウーファーに関する情報は多くないと思いますので、メリットはあるのか、費用対効果は… といった部分を私なりにまとめてみようと思います。

私自信、低域ズンズンは好みではないので、先述の通り「あれ?サブ鳴ってる??」程度しか出していません。もともとS1X自体、サイズを考えると十分優秀な低域特性だと思いますし、サウンド自体がまとまっているのであまり不満はありませんでした。

が、サブで低域が拡張されたことで、キックの量感やベースの低域処理は確実にやりやすくなりました。

具体的に言うと、これまで50Hz付近までしか鳴っていなかったものが、サブを入れたことで30Hzまで出るようになっています。

とはいえ、実際に聞いてみないと分かりませんよね…。ということで、ここで1つ実験をしてみました。リスニング・ポジションにマイクを立て、同じサウンドをスピーカーで再生。サブのあり/なしを録り比べてみました。

 

その結果は、下の動画の3:23付近から聴き比べてみてください。

 

本当は、低域から高域までフラットな測定用のマイクがあれば良かったのですが…。実際に耳で聴いた感じとは変わってしまいますが、一定の効果は確認できると思います。なお、このセッティングでは、そこまで振動や共鳴が目立つようなことはありません。

ADAM / S1X レビュー

接続方法とセッティングについて

サブウーファーの使い方…接続方法ですが、マニュアル通りにつなぐとこうなります。

オーディオ・インターフェイスの出力を、1度ステレオでサブウーファーに接続。サブウーファー経由で、メインのスピーカーをつなぐ方法です。

メインの(サテライト)スピーカー出力には、85Hzのフィルターが付いているので、これを入れることで低域はサブ。中域以降はサテライトに〜 とはっきり切り分けることでポテンシャルを発揮できる。 という感じです。

が、私の環境では、サブを間に接続するとサテライトの音がヌルくなる感じがしてしまったので、下図のようにモニター・コントローラーから並列でつないでいます。

この接続方法の場合、当然サテライトにフィルターが入りませんので、セオリーに従うならばチャンデバを使って低域をカットする必要がありますが、モニターに変なものを通すのが嫌なので直接つなぎ、サブウーファー側の設定でイイ感じの聞こえ方になるように調整しています。

ヘッドフォンでチェックしたいとき、スピーカーとサブの2つをミュートしなくてはなりませんが、逆に言えばサブだけを簡単にオフに出来ますし、私的にはサウンド的にもこの方法がベストでした。

設置場所ですが、サブウーファーが鳴らす低域は、基本的に指向性はありませんので、どこに置いてもOKだと思います。置き場所によっては位相が変わるので、フェーズの確認は必須かと。

セッティングはかなりシビア

あとは、サブウーファーのクロスオーバー周波数とボリュームを調整していきますが、これはかなりシビアです。クロスオーバーを上げすぎると、ロー全体が膨らんでしまい逆に作業しにくくなってしまいますし、音量も少し変わるだけで量感や奥行き感が大きく変わってきます。

Sub7の場合は、リモコンが付いているので、色々な音源を鳴らしながらバランスの良いセッティングを総当たりで探っていきました。ある音源ではこの位のセッティングがバランス良いけど、違う音源だとイマイチ… なんてことが多々あったので、セッティングが出るまではそれなりに時間が必要だと思います。

で、オススメなの?

長くなりましたが、結局オススメなのか? と言われれば、低域に不満を持っているのであれば、十分試してみる価値はあると思います。

ただ曲作りにおいて必ずしも必要な機材ではないですし、それなりにセッティングも面倒なので、万人にオススメする製品ではないかなぁ…というのが正直なところです。

例えば3インチのような小型モデルや、低価格帯の製品を使っている場合、サブウーファーを追加するよりも、ランクが上のスピーカーに買い換えた方が効果は大きい…と個人的には思います。

 


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