Fab filter / Pro・C2 レビュー

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講師の鈴木(@dawlessonです。

次々と新しいメーカーが立ち上がったりと、最近は本当に色々なプラグインがありますよね。そんな中でも特に多いのがコンプかEQではないかと思います。

サウンドメイクに欠かせない必須エフェクターというだけでなく、有名なアウトボードも多いので、名機のサウンドを再現! なんて具合に作る側も使う側もイメージしやすいのかもしれませんね。日に日に(セールの度に)新しいコンプレッサー・プラグインが増えていく…なんて言う方も多いのではないでしょうか?

新製品が多いということは、逆の見方をすれば入れ替わりの激しいカテゴリとも言えますが、今回はそんな中で私がここ数年ずっと「ファースト・チョイス」として使っているコンプレッサー・プラグイン「fab filterのPro C2」を紹介します。

目次

とにかく見やすい!コンプの挙動が手に取るようにわかる!

fabfilterは以前にもPro Q2、Pro Q3を紹介していましたが、本当に大好きなベンダーです。その大きな理由が、とにかく使い勝手が良いということです。

例えばPro Q3の場合は、画面内にアナライザーが表示され、そのままEQバンドを気にせずにイコライジングできる…というワークフローですが、コンプのPro C2の場合は「今、コンプがどの位音を潰していて、どんな波形になっているか」を波形として表示してくれます。

今では、似たようなインターフェイスを採用したプラグインも出始めていますが… ストレスフリーな操作感は他のプラグインとは一線を画すものだと思います。

また、THRESHOLDつまみにあるヘッドフォンのアイコンをクリックすれば、コンプが圧縮を行っている成分だけを抜き出してプレビューすることができます。Thresholdの値を設定する参考にもできますし、コンプの効果をダイレクトに確認することができます。

8スタイルのコンプレッサー・キャラクター

この操作感の良さだけでも十分Pro C2を使う理由になり得るのですが、さらにコンプレッサーのキャラクターも切り替えることが可能です。

実際のサウンド変化は動画でチェックして頂きたいと思いますが、ざっくり言うと

●Clean:クセのない万能タイプ。軽いダイナミクス調整からガッツリ掛けてもイケるので、スタート・ポイントとして使いやすいと思います。

●Classic:往年のアナログ・コンプを彷彿とさせるような、若干の甘めとパンチを共存させたかのようなサウンドです。

●Opto:光学式。立ち上がりがゆっくりなので、自然にダイナミクス補正を行いたいパートに便利。

●Vocal:オケの中でのボーカルの存在感をコントロールしやすいタイプです。

●Mastering:マスターに挿して使える、透明度の高いタイプ。速いアタックもしっかり掴んでくれるので、ニュアンスを保ったままダイナミクス処理が行えます。

●Bus:バスコンプ・タイプ。グルー(糊)効果も得ることができます。

●Punch:その名の通り、音にパンチを与えるのに最適なタイプ。ちょっと変わり種です。

●Pumping:意図的にポンピング効果を生み出すのに最適なタイプ。ダッキングさせるときにも、このタイプを使っています。

スタイルを変化させると、KneeやReleaseといったパラメーターにも影響を与えるので、同じセッティングでもまったく違うサウンドが作れます。

どれが正解…という訳ではありませんし、あまり名前に囚われないで切り替えてみると見えてくるものが多いと思います。

柔軟に設定可能な、サイドチェイン・フィルター

また、画面下部にはサイドチェイン・フィルター…つまり、コンプの制御信号にフィルターを掛けて、特定の帯域でコンプが引っかからないように設定することができます。

レンジの広い楽器や、バス・ステムに使う際、エネルギーの大きな低域に引っ張られてしまい、本当に欲しい帯域にコンプが掛かってくれない、なんてケースがありますが、サイドチェイン・フィルターを使えば一発で解決できます。

これも最近のコンプレッサー・プラグインには必須の機能ですが、Pro C2が凄いのはちょっとしたEQレベルの自由度があるということ。多くのプラグインでは、ハイパス・フィルターのON/OFFと、何段階かの周波数切り替えというケースが多いと思いますが、Pro C2では3バンドでカーブやスロープまで設定可能。

しかも、Pro Q3のようにアナライザーが表示されるので、サウンドを目と耳で確認しながら、狙った音をピンポイントで設定することができます。

もちろんエクスターナル・ソースを使うこともできますので、いわゆるサイドチェインでダッキングさせるといった用途でも使用可能です。

そして、これも便利なのが「Audition」ボタンをONにすると、フィルターが掛かっている帯域だけをソロ再生可能。これ以上ないほど、分かりやすいです。

コンプを使う、すべての人にオススメ

コンプの挙動が手に取るように分かるので「コンプって難しくて分からない!」という人でも、面白い位にコンプが使いこなせるようになるプラグインだと思います。これはすでにバリバリ理解している人にとっても、他のプラグインより作業が速いのでメリットになるはずです。

また、Styleを切り替えれば、よく使われるコンプ・タイプは一通り網羅できるので、1台でどうとでもできる、という汎用性の高さは多いなアドバンテージになると思います。

私の使い方としては、特定のコンプ…例えば76系やSSLバスコンプのサウンドが欲しい! という場合には、大人しくそのスタイルに特化したプラグインを使います。それ以外の用途では、Pro C2を使うケースが多いかなぁ、と。Styleで”〜風”のサウンドは得られますが、明確に”こうしたい”というイメージがある場合には、モデリング系プラグインの方が速いですから(笑)。

何事も使い分けが大切ということですね。

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