serato / SAMPLE レビュー

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講師の鈴木(@dawlessonです。

世の中には色々なプラグイン・インストルメント/ソフトウェア・シンセサイザーがありますが、今回はそんな中でも少し変わった異色の存在、serato社のSAMPLEというサンプラー・インストルメントを紹介してみようと思います。

目次

DJ生まれのサンプラー・プラグイン

Serato社はDJソフト界でNativeInstrumentsのTraktorと人気を二分する「Serato DJ」で有名なDJ機器メーカー。そういう意味では、バンドマンやミュージシャンにとって、あまり馴染みのないブランドと言えるかも知れません。

が、今回紹介するSampleはDJプレイのためのソフトではなく、ソフトウェア・サンプラーとしてDAWソフト上で曲作りに使用するためのプラグイン(AU/VST)です。

サンプラーとひと言に言っても、Native InstrumentsのKONTAKTや、UVIのUVI Workstationのような総合音源やエンジンとしての側面が強いものや、AKAIのMPCやNative InstrumentsのMASCHINEのようなリズム・マシン的要素の強いものなど様々ですが、Sampleはこういった定番ソフトとはちょっと違ったコンセプトの製品です。

具体的に何が出来るかと言えば、サンプル(オーディオ・ファイル)を取り込んでチョップ(刻み)したり、順番を並び替えてオリジナルとはまったく別のフレーズを作ることができます。似た概念だと、FxpansionのGeistをシンプルにしたようなイメージでしょうか。

DJ的に見れば、ヒップホップ等で一時期多用されていた(※最近は色々厳しいです)既存曲を取り込み、それを加工して別のフレーズを作り上げるという“サンプリング“の手法が簡単に行えるプラグインですが、これで生み出すことのできるサウンドはジャンルを選びません。

使い方は超簡単

使い方自体は非常に簡単です。

SAMPLEをインストルメントとしてDAWソフトに起動すると、空のウィンドウが立ち上がります。そこに、使いたいオーディオ・ファイルをドラッグ&ドロップすれば取り込みは完了。もちろん「LOAD FILE」ボタンを押して、Finderからファイルを選択しても良いので、この辺りはお好みで。

ファイルを取り込むと、自動的にテンポとピッチが検出され、任意で変更できるようになります。デフォルトではDAWソフトのテンポに同期するように設定されていますが、マニュアルで変更もOK。キー変更も自由に行えます。

実際にやってみると分かるのですが、テンポやキーを変更したときの音質劣化が少ないのが特徴です。これは、Serato社の高性能タイムストレッチ/ピッチシフト・プラグインと同様のPitch’n Timeというアルゴリズムが使われているからだったりします。

最大16までのCUEポイントを設定。自在にカスタマイズ

このように取り込んだオーディオ・ファイルに、最大16個のCUEポイントを設定し、それを画面下部のボタンに割り当ててMIDI(C1〜D#2)でトリガーすることができます… とあえて小難しい表現をしてみましたが、簡単に言えば波形をスライスして、16のパッドに割り当てて演奏できるということです(笑)。

CUEの設定は波形の任意のポイントをマウスでクリックするだけで設定可能で、各CUE(スライス)ごとにボリューム、フィルター、アタック、リリース、リバース、キー・シフト、タイム・ストレッチを自由に設定することができるので、ビートを組み替えたりバリエーションを作ったりしながら、フレーズをリストラクチャー(再構築)していきます。

CUEポイントは、手動で指定するのに加えて4タイプの自動検出/設定モードで、自動設定が可能です。

  • FINDE SAMPLE:ビートやフレーズの再構築に最適なポイントを自動的に検出、提案します。
  • SET SLICER:16分音符〜全音符のタイミングで、等間隔に波形をスライスします。
  • SET RANDOM:ランダムな位置に設定します。
  • KEY SHIFT PAD:スライスは行わず、半音づつ音階を付けてパッドに割り当てます。

こんな風に使っています

機能としては非常にシンプルですが、“どのように使うか“が1番のポイントであり、同時に難しくセンスが問われる部分だと思います。

私自身は、作っているジャンル的にもヒップホップ的なサンプリング手法ではなく、素材や自分で録音したファイルをSAMPLEで取り込み、チョップしてMIDIでトリガーして効果音を作るという用途で使っています。同様のことはKONTAKTでも当然できるのですが、操作のシンプルさやスピードで言えば、断然SAMPLEの方が上です。

サブビートを組んだり、リバースさせたものを切り刻んで効果音的に使ったり…と、歌モノを作る上でもかなり便利なプラグインですので、ぜひチェックしてみてください!

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