【無料のエレピ音源】Fracture Sounds / BLUEPRINT #1 ELECTRIC KEYSをレビュー(動画あり)
講師の鈴木です。
今回はFracture Sounds が新たにスタートした無料音源「BLUEPRINT」シリーズの第1弾タイトル「#1 ELECTRIC KEYS」を紹介します。
本音源は、KONTAKT 7およびKONTAKT 7 Player / KOMPLETE KONTROLで使用することができる無料タイトルです。
製品の入手(ダウンロード)リンク:https://fracturesounds.com/product/blueprint-electric-keys/
Rhodes Mark-Iの演奏感が味わえる!
Fracture Soundsは、ピアノやシネマティック系のライブラリを手がけるイギリスのメーカー。先日紹介したTom Factoryも同社の音源です。
BLUEPRINTは、設計図や計画といった意味を持つ言葉ですが、ただの無料簡易音源ではなく、これまでのFracture Soundsの有料音源タイトルの開発コンセプトやアプローチを取り入れ、同社製品の世界観を体験できるような製品シリーズのようです。
その第1弾「#1 ELECTRIC KEYS」はRhodes Mark-I をベースにしたエレピ音源です。
詳しくは後ほど紹介しますが、同社のピアノ音源同様に「ATMOSPHERE」やメカニカル・ノイズといった要素を加えることで「ただ綺麗な音の音源」とは一味違ったトーンを作ることができます。
GUIとパラメーターは非常にシンプル
画面中央の4つのパラメーターはエフェクト類のコントロールです。
- STEREO SPREAD: 低音域を左、高音域を右に広げることで、ステレオ感のあるサウンドを作ります。
- CHORUS: コーラス・エフェクトを加えます。
- ATMOSPHERE: 幻想的なシンセパッド音色をレイヤーします。
- REVERB: リバーブを加えます。リバーブ・タイプなど詳細パラメーターも用意されています。
さらに面白いのが、画面右側のパラメーター群。こちらは基本となる楽器のキャラクターを決めるパラメーターになっています。
- SIGNAL: DIの音なのか、Ampの音なのかを切り替えます
- MECHANICAL: エレピで生じる機械ノイズを加えます。これにより、リアリティが一気に加わります。
色々なエレピ音源がある中で、特に気に入ったのが「演奏感」の部分です。演奏感のよいエレピ音源というと、SpectrasonicsのKeyscapeや、RhodesのV8 Pro 等が有名だと思いますが、#1 ELECTRIC KEYSも決して負けていません!
スピーカーから出てくるノイズと実音のスピード感や質感とバランスが絶妙で、いつも弾き慣れたMIDIキーボードが別の楽器になったかのような心地よさを体験できると思います。
抽象的な表現ですが、KeyscapeやV8 Proを持っている方ならわかっていただけますよね??
さらに詳細設定画面で、ノートONから発音までの時間(Sample Start)や、ベロシティ・カーブも簡単に調整できるので、お使いのMIDIキーボードに合わせて微調整して鳴らしてみてください!
今後の展開にも期待!
#1 ということで、BLUEPRINTシリーズは今後も新タイトルが増えていきそうですし、ちょうどSpitfireのLABSのようなイメージになっていくのかと思うと、今から楽しみです!
そう思いながらFracture Soundsのラインナップを改めてみていたところ、Spotlight Pianoがものすごく気になってきました…。思いっきりメーカーの戦略にハマっていますね(笑)。