10万円でDTMを始めるなら、私はコレを買う! 2020版
講師の鈴木(@dawlesson)です。
今回は、毎月一つのテーマに沿って検証・紹介していく月イチの特集企画です。5月のテーマは非常に悩んだのですが、外出自粛の関係もあって、この機会にDTM/DAWを始められる方が多いということもあり、各講師ごとに「これから始めるときにオススメの機材」を紹介してみようと思います。
といっても、やりたいことは人それぞれ。やりたいことが違えば当然必要な機材も変わってきます。すべてを網羅することは難しいですので、各講師ごと3シーンを想定して予算は10万円以内というルールで考えてみました。
もちろんこの通りじゃないとダメ! というものでは決してありませんので、お好みで製品を入れ替えたり組み合わせて自分の理想を追求してみてください!
動画では、どうしてその製品を選んだのかを細かく紹介しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。
鍵盤打ち込み中心のシステム – Mac編
Mac環境においてのDAWソフトは、やはりAppleのLogic Pro Xがオススメ! 必要な機能やプラグインが十分過ぎるほどそろい、且つ抜群のコストパフォーマンスです。
オーディオ・インターフェイスにはTASCAM / US-2×2をチョイス。この価格帯ではかなりしっかりとした出音なので長く使えると思います。
MIDIキーボードはタッチを優先してRoland / A-49をピックアップしてみました。一般的なMIDIキーボードに比べてしっかりとした演奏感を味わえます。つまみやスライダーの類はありませんが、それだけにシンプルに使えると思います。
鍵盤打ち込み中心のシステム – Windows編
WindowsではCakewalk by BandlabというフリーのDAWが使えるため、コストをさらに落とせました。その分、WavesのPlatinumバンドルを追加。CakewalkはDAWとしての基本性能は他のフラッグシップ・モデルと同等ですが、どうしてもプラグイン周りが貧弱。そのエフェクトを補うのが目的です。
作っていく内に音源に不満が出てくると思うので、セール等で買い足して行ってください!
ボーカリストの宅録システム
ボーカリストが自宅で録音する…ということを考えると、やはり一番こだわるべきはマイクです。ボーカルで使うマイクについては、基本コンデンサー・マイクが推奨。感度が高い分色々な音を拾いやすいという側面はありますが、それを考慮してもコンデンサーならではのクリアで繊細な音は捨てがたい…。
また現代ではピッチやタイミング修正が必須ですので、Melodyneも持っておきたいところです。
オーディオ・インターフェイスについては、予算内で買えるものであれば特にこだわりませんでしたが、ダイレクトモニター機能で、インプットとDAWからの音をつまみで調整できるモデルがオススメです。KOMPLETE AUDIO 2以外では、TASCAM / US-2×2やSteinbergのUR 22mk2などがこのタイプです。
アクセサリーは頻繁に買い換えるものではありませんし、最初からしっかりとしたものを買っておくのが良いと思います。安価なスタンドやポップガードは、使用感でどうしても不満が出やすいでしょう。
ギタリストの宅録システム – Mac編
オーディオ・インターフェイスはサウンドとパフォーマンスに実績のあるMOTUの最新モデル M2を選んでみました。また非キーボーディストでも、何かしらMIDIキーボードを持っておいた方が何かと便利なので、小さくてコスパも抜群のKORG / microKEY2-25をチョイスしています。
ポイントやアンプシミュレーターとドラム音源でしょうか。アンプシミュレーターについては、ハードウェアのマルチ等を持っていれば、ひとまずはそれで代用可能ですし、サウンドの好みもあるのでお好きなものを使ってOKです。
ドラム音源はXLN Audio / Addictive Drums 2を選びました。AD2は派手な音で聴(弾)いていてテンション上がると思います!
ギタリストの宅録システム – Windows編
Windows版ではDAWソフト分が空くので、その予算でJBL / 305P MkII というモニター・スピーカーを追加してみました。この価格とは思えないようなしっかりとした出音なので、オススメのモデルです!
シンガーソングライター向けシステム
DAWには、Cubaseシリーズの入門グレードであるCubase Elements 10.5をチョイス。入門グレードとはいえ、必要な機能はすべて揃っていますし、Cubaseシリーズならではの機能はしっかり継承されています。後々のアップグレードも可能ですし、これから始めるなら十分過ぎるスペックでしょう。
このシステムのポイントはMIDIキーボードで選んだArturia / KEYLAB Essentisl 61です。61鍵の高機能MIDIキーボードというだけでなく、付属ソフトが充実しています。Arturiaのシンセ音源の良い部分を集めたAnalog LabはMIDIキーボードと操作も連携しているので、まるでハードウェアシンセのような操作感を実現します。
マイクにはボーカリストの声質を問わずに使えるLewittのLCT240Proを選びました。ValuePackはコンデンサーマイクを使う際に必ず必要になるショックマウントとポップガードが付属しているので、コスパ的にも魅力です。
トラックメイカー向けシステム
トラックメイカーというと範囲が広いですが、ここではヒップホップやR&B系のクリエイターを想定してみました。
予算の都合でDAWはSteinberg / UR22CにバンドルされるCubase AIを使用していきます。その分、音源が沢山バンドルされてかつパッドも使えるNovation / Launchkey Mini MK3やNative InstrumentsのKOMPLETE 12 SELECTでインストゥルメントを補い、エフェクトはWavesのDiamondで充実させています。
ボカロP向けシステム
ボカロを使った音楽制作をスタートしたい! という方向けのシステムです。ボーカロイドはお好みのシンガーを選んで頂ければOKですが、ここでは初音ミクを選んでいます。
DAWソフトはSteinberg / UR22CにバンドルされるCubase AIを。トラックメイカー同様、これだと音源が弱くなってしまうので、膨大な音色を追加できるIK Multimedia / SampleTank 4を追加しています。
YouTubeに動画を毎週更新しています。ぜひチャンネル登録をお願いいたします!