iCON / PLATFORM NANOレビュー

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講師の鈴木(@dawlessonです。

今回のブログは久々のレビューです。ネタはiCON社の1チャンネル・フィジカルコントローラー「PLATFORM NANO」。

比較的高価な製品が多いフィジカル・コントローラー系において、定価で18,000円という抜群のコスパを誇る製品。個人的にも前から気になっていた製品ということもあって購入してみました。

目次

ハードウェアとして満足できる造り

音楽を作る上で何より大切なのは「音」であることに間違いはないと思うのですが、頻繁に手に触れて使うフィジカル・コントローラーの場合は「触覚」…つまりハードの質感がどうか、というのは非常に重要ではないでしょうか?

その点でPLATFORM NANOのトップパネルは金属製で、非常に安心感があります。肝心のフェーダーも適度な重みがあり、ストロークも100mmと申し分ありません。

私が初めてiCON(出始め)を知ったのもi-control Proというフィジカル・コントローラーでした。当時の製品はコスパは良いけどプラ主体で質感が…という印象だったのですが、当時とは別物だと思います。

エンコーダーやボタン、ホイールといった各操作子の質感も非常に良く、とても2万円以下のハードとは思えない存在感は、単純に驚きです。。

コントローラーとして、できること

コントロールできる機能は、選択チャンネルのフェーダーとパン、ミュート/ソロ、RECアームといったチャンネル・ストリップとトランスポート…などお馴染みの感じです。Mackie Control、HUIに対応し、主要ソフトほぼすべて特に複雑な設定はなく使い始めることができます。

ちなみにロータリー・エンコーダーは回すだけでなく“押す”という操作も可能です。

また、一部の印字がないボタンは使うDAWソフトによって割り当てが変わる仕組みで、付属のオーバーレイシートを両面テープで貼り付けることで割り当てを確認できるようになります。特にディスプレイ下の4×2の8ボタンは、5つのレイヤー構造を持ったファンクション・ボタンで、選択するモードによって割り当てが変化するというじゃっかんトリッキーな挙動になっています。

4系統のロータリー・エンコーダーも、5モードで割り当てが変化します。

下の写真はLogicのオーバーレイシートですが、shiftやoptionといった装飾キーまで出力することができます。単純にコントロールできるパラメーターとしては、似たコンセプトのPresonus / FaderPortよりも充実しています。慣れない内は、どのモードでどの機能だっけ? と戸惑うと思いますが、よく使う機能は限られてくるので次第になれます(笑)。

マウスの横に置いておくと、非常に便利です

元々、AVID社のArtist Mixという8チャンネル仕様のコントローラーを使っていたのですが、8チャンネルだとどのトラックを選択しているのか、パッとわかりにくい…というのが理由でPLATFORM NANOを導入しました。今はトラックボールの右側おいており、主にピアノロールで打ち込みながら音量を上げ下げするのに重宝しています。

先述の通り、色々なパラメーターをコントロールできるのですが私の環境ではトランスポートや各機能はキーボード・ショートカットやマウスの方が早いので、(オートメーション書きを含む)フェーダー操作とPAN、そしてオートメーション・モードの切り替えをPLATFORM NANOで行うという使い方をしています。

この使い方であれば、モード切替は不要。つまり上の写真のように常に「赤」モードのまま使えます!

個人的に気になった部分

全体的には、非常に好印象なPLATFORM NANOですが、気になる(不満)な点もゼロではありません。

まずフェーダー・バンクが8チャンネル単位でしか移動できない点。チャンネル切り替えは1chずつ、もしくは8ch単位で切り替えられるのですが、フェーダー・バンクをまたいでの1ch移動ができないようです…(もしやり方があったら教えてください!)。つまり、1→8chに来たら、9chを選びたい場合はフェーダー・バンクを1つシフトして…という手間が必要になります。

ただ、それだけチャンネルを移動する場合にはマウスで操作した方が早いので、実際使っていく中ではまったく気になりません。

あとは動作モードを切り替えは電源投入時に行う必要があるという点。1ソフトで使う場合にはまったく気にならないと思いますが、LogicとProToolsを併用しているので、その都度モードを切り替える必要があります。Euconはアプリを切り替えると自動的に掴んでくれていたので、ちょっと面倒だったりします。

同じくEuconとの比較…ということですと、やはりフェーダー精度の荒さは体感として分かります。また私の環境ではProToolsとの相性はあまり良くなく、同期エラーが出ることも…。後者はファームで何とかして欲しいですね、、

私はこんな感じでゴム足を付けて、通常よりも角度を付けた状態で使っています。

はじめてのフィジカル・コントローラーにも、ぜひ!

ということで、簡単ではありますがPLATFORM NANOをレビューしてみました。

使う機能/使わない機能は人それぞれだと思いますが、コントローラーとしては非常に使い勝手が良いですので気になっていた方はぜひ導入を検討してみてください! 8ch版のPLATFORM M+というモデルもありますので、環境や用途に合わせてどうぞ!


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