機材はどこからお金を掛けるべきか考えてみた

img2014_3講師の鈴木です。
メンバー限定記事3回目は、機材を買う/アップグレードするときに、どこにお金を掛ければいいの? なんてテーマについて考えてみたいと思います。

レッスンでも、「〜のプラグインを買おうと思うんですが…」とか「高価なオーディオ・インターフェイスにしたらどの位、音は良くなりますか?」なんてご質問を受けることが多いので、機材周りについて、私なりの考えを紹介してみようと思います。ハッキリと答えの出るテーマではありませんが(笑)。

 

機材の平均値で決まる

結論から言えば、出来上がる音は「使っているすべての機材の平均レベルで決まる」というのが現段階の私の考えです。
高価な機材のポテンシャルを活かしきるには、一緒に使う機材もそれ相応のポテンシャルが求められる…と。逆に言えば、システムの中で足を引っ張る機材があると、全体のポテンシャルもそこに合わせて下がってしまうと見ることもできると思います。

例えば、高価なオーディオ・インターフェイスを買っても、その出音を活かしきるには相応のスピーカーが必要になりますから、当たり前といえば当たり前ですね。。
とは言っても予算は有限ですから、限られた予算の中でどうすれば最大の効果を発揮できるか、というところが機材選びのポイントになってくるはずです。

スピーカーはもっともコスパの高い機材?!

2016clnu個人的に、もっともコスト対効果が高いと思うのが、スピーカー。特にDAWシステムだと後回しにされてしまいがちなセクションだと思いますが、「音」を作る作業ですから、まず最初に音を聞く環境を整えるのが先決です。

曲作りでもミックスやマスタリングでも、すべての作業はスピーカーから出てくる音を聞いて判断しますから、ここをおざなりにしてしまうとすべての作業に支障が生じます。よく、EQとかコンプの決め方が分からない〜 というご質問を頂きますが、モニターが大きな要因になっているケースも少なくないはずです。音の変化が耳に届かなければ、音が決められないのは当然なので…。

ミックスはもちろんですが、曲作りやアレンジの段階でも「どんな音を選ぶか」等、しっかり音が聞けることで作業の効率と精度は確実に上がります。
DAWシステムで使われる機材を見ると、ほとんどがデジタル機器。進化が早い=陳腐化するのも早いですが、スピーカーはドラスティックな進化もありませんし、故障するようなことも少ないですから、一度買えば長く使えるというのもポイントです。

音を聞くという目的だけならヘッドホンでも十分ですが、スピーカーの方が鳴り方が自然、奥行き感の表現に優れるといったサウンド面のメリットと、それ以上に長時間作業しても疲れにくいという物理的なメリットもあります。大きな音が出せない、というときには小さいスピーカーでも十分ですから、まずは自分が信頼できるモニター環境を作るというのが肝心ではないかと。

モニターは個人の好みが大きいですが、価格帯別で個人的なオススメ・モデルをいくつかピックアップしてみました(売れ線とかは無視してます)。

【1〜3万円】
FOSTEX / PM0.3
JBL / LSR305
TASCAM / VL-S5

【4〜8万円】
EVE AUDIO / SC204
FOCAL / Alpha 50
RCF / AYRA5

【8〜10万円】
ADAM AUDIO / A5X
YAMAHA / MSP7 STUDIO

生楽器を録るならマイクは妥協すべきじゃない

2016clnu2Zもしボーカルやアコギを頻繁に録るなら、次にこだわるべきはマイク。空気の振動である「音」を電気信号に変換する… 言い換えれば音の元を作る機材なので、マイクのキャラクターは非常に大切です。
極論を言えば、どんなマイクで録ってもその後の処理である程度はリカバー可能ですが、いわゆる「定番」とされているようなマイクを使うと、とにかく処理が楽です(笑)。 ある意味で、ミックスに自信がない人ほどちゃんとしたマイクをオススメします。

安価なマイクの場合は中低域が不足して線が細くなる傾向。同時に高域が歪んでいる場合も多く、単体で聞くとクリアでハデ目に聞こえてもオケに入れると浮いてしまう。それを補うためにマイキングやEQで工夫する必要が出てくる…という悪循環になりがち。この辺りは求めるサウンド・キャラクターや声質、録る楽器によっても変わってきますが、「定番」とされているマイクは平均して使いやすいです。

打ち込み主体なら音源を揃えよう!

打ち込みを主体で曲作りを行うなら、色々な音源を持っているというのは大きな武器になります。打ち込みでの音源=楽器ですから、下手にエフェクトで音をねじ曲げるよりも、音色を変えた方が何倍も効果的。音源によって得意なジャンルやアプローチがまったく変わってきますし、特に生楽器の場合は、音源によってフレージングすら変わってきます。

打ち込みの場合、音源にない音や奏法を再現することはできませんから、引きだしのネタを増やすという意味でも色々な音源を試してみるのがオススメです。

テンションが上がる機材が良い機材!

ここまでをひと言でまとめると、「レコーダー部から遠い場所の方が効果が大きい」ということ。
個人的に考える重要度としては、

スピーカー >マイク = 音源 > オーディオ・インターフェイス = プラグイン・エフェクト > DAWソフト

といった感じでしょうか…。こんなお話をしていると、プラグイン・エフェクトの重要性を低く見ていることを意外と言われることも多いのですが、音源側とモニター側がある程度しっかりしていれば、ある程度なんとかなる。という考えです。
もちろんそのエフェクトでなくては出せない効果もありますが…。言葉は悪いですが、ショボイ音をゴージャスにできる魔法のエフェクトはないですし、かつDAWに最初から一定水準のエフェクトが付いてくるということを考えてのこの位置です。
と………色々と書いてきましたがホンネを言うと小難しく考えるよりも、欲しい機材を買うのが1番だと思います(笑)。ちゃぶ台を返すようアレですが、やっぱり作っていて楽しかったりテンションが上がる! という方がモチベーションにもなりますから。
特に最近は安価でも良い製品ばかりなので、定番とかマイナーとかで悩むよりも、自分が「使いたいっ!」と思える機材を選んだ方が健全じゃないでしょうか??

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